山形県、4月から春の観光キャンペーン


 山形県はJR東日本と共同で、4~6月に「春の観光キャンペーン」を実施する。2018年以来6年ぶりの大規模キャンペーンで、観光関係者の期待も大きい。2月27日には関係者が東京・池之端の観光経済新聞社を訪れ、概要を説明した。

 訪れたのは、置賜総合支庁観光振興室の早川昭博・観光振興専門員、飯豊(いいで)町商工観光課の菊川哲彦・観光交流室主事、プラネットヨネザワの宮嶌浩聡CEO、県東京事務所流通対策課の後藤翔・販売戦略主査=写真。

 キャンペーンのキャッチコピーは「心ほどけるやまがた」で、美食・美酒や温泉、歴史・文化、祭りなど六つのテーマに沿ったさまざまな企画を観光協会や旅行会社と連携して展開する。

 5月1日から1カ月間、JRグループ月別重点宣伝地域として、全国のJR主要駅でポスターが掲示される。

 3月にデビューする山形新幹線つばさの新型車両「E8系」、4月6日から運行が始まる観光列車「SATONO(さとの)」も注目を集めそうだ。

 キックオフイベントは3月16日、山形市内のやまぎん県民ホール前の特設会場で行われ、県内各地のラーメンとそばが一度に味わえる「ラーメン県そば王国やまがたフェスタ」を初めて開催する。

 各地も趣向を凝らして観光客を迎える。

 村山地域では蔵王温泉の「大露天風呂」の夜開開放(18時半~21時)や、1時間ほどの「山寺」の早朝ハイキング、最上地域では肘折温泉の夏の風物詩「ひじおりの灯」を春に特別開催するとともに、肘折ダムをライトアップする。

 置賜地域では4月20日~5月19日、5月25日~6月23日の期間、米沢市上杉博物館で、米沢藩主・上杉茂憲にスポットを当て、幕末の動乱から明治期に至る米沢の歴史を紹介する展覧会、庄内地域では4月27日~6月17日、鶴岡市の致道博物館で「国宝展示 大名 酒井家の名宝」(仮称)をそれぞれ開催。

 また、この日は飯豊町の観光魅力と米沢市の「上杉まつり」を重点的にアピールした。

 飯豊町にあるダム湖「白川湖」。春になると雪解け水で水位が上がり林が水没、湖面から木々が顔を出す「水没林」が人気で、近年、観光客が増えている。「3月下旬から5月中旬の約2カ月だけの神秘的な光景が広がる」と菊川さん。

 カヌーツアーやライトアップのほか、3月24日には水没林を空から眺める「雪原気球フライト」を初めて実施する。

 上杉まつりは雪国・米沢に春を告げる伝統行事。上杉謙信の命日である4月29日の開幕祭に始まり、最終日の5月3日には市内を練り歩く上杉行列と、総勢約700人が松川(最上川)河川敷で死闘を繰り広げる川中島合戦が再現される。

 プラネットヨネザワは、親子で甲冑(かっちゅう)を着て、この合戦に参加できる探求学習プログラム(5月3~5日)を用意。宮嶌さんは「合戦を通じて歴史を体感できる究極の体験プログラム」と話す。初開催となった昨年は、チケットは即完売だった。

 
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