山形県内で旅館などを経営する高見屋旅館(岡崎重弥社長)は7日から、台湾・台南市内のホテルで「山形の食と文化フェア」を始めた。ホテル内の日本料理店などで郷土料理などを提供。山形の魅力を食を通して紹介し、台湾からの個人客の取り込みを図る。
フェアは同社が提携する台南大億ランディスホテルで開催。同ホテル内の日本料理店で山形の郷土料理「芋煮」や地酒などを提供する。4月30日まで。
提供メニュー作りにあたっては、同社が経営する蔵王温泉の旅館「深山荘高見屋」の総料理長らが現地に入り、調理技術を指導。岡崎社長も事前に下見を行い、現地の食材を利用しながらも「日本の季節感を盛り込んだメニューを実現した」(岡崎社長)。メニューは好評で、初日の7日には満員になるほどの人が訪れたという。
蔵王温泉は比較的大型旅館が少ないことから、個人手配旅行(FIT)に注力する。同フェアも比較的裕福な個人客の取り込みを狙ったもの。ハイクラスホテルで直接山形の食と文化をアピールすることにより、「蔵王地域への富裕層客誘致につながれば」と岡崎社長は期待する。
今後も台湾各地や中国にあるランディスホテルグループとのフェア共催や、山形のソバのPRなどを積極的に実施し、FIT層に訴えていくという。
同旅館名が入った大看板