宿泊数、日本人4%減・外国人24%増 観光庁10月統計


 観光庁の宿泊旅行統計調査の結果、2017年10月の延べ宿泊者数(第2次速報値)は、前年同月比0・1%減の4307万人泊となった。都道府県別では30県が前年同月の実績に対してマイナスだった。外国人延べ宿泊者数は8カ月連続の増加で10月として過去最高だったが、日本人延べ宿泊者数は4カ月連続の減少となった。

 日本人延べ宿泊者数は3・9%減の3572万人泊。10月下旬に2週連続で週末に台風が襲来した影響もあるとみられる。外国人延べ宿泊者数は23・5%増の735万人泊で、延べ宿泊者数全体に占める割合は17・1%に達した。

 延べ宿泊者数全体を都道府県別に見ると、上位5位は、(1)東京都(1・1%増の499万人泊)(2)北海道(4・7%増の306万人泊)(3)大阪府(3・6%増の282万人泊)(4)千葉県(5・5%増の191万人泊)(5)沖縄県(2・7%増の191万人泊)。

 主な地方ブロック別では、九州(7県)が7・8%増の484万人泊。ただ、佐賀県と大分県はマイナスだった。東北(6県)は福島県以外がマイナスで、8・4%減の356万人泊。四国は、愛媛県が2桁の伸びを示したが、他の3県はマイナスで、1・5%減の116万人泊となった。

 外国人延べ宿泊者数に限って見ると、40都道府県がプラスとなった。都市・地方別の伸び率は、三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫の8都府県)が19・9%増、地方部(三大都市圏以外)が28・9%増だった。

 外国人延べ宿泊者数の上位は、(1)東京都(8・9%増の173万人泊)(2)大阪府(25・0%増の103万人泊)(3)北海道(24・3%増の59万人泊)(4)京都府(30・7%増の54万人泊)(5)沖縄県(30・3%増の47万人泊)。

 国・地域別の延べ宿泊者数は、中国が25・8%増の154万人泊で全体の22・9%を占めた。以下は、台湾が21・9%増の105万人泊、韓国が54・4%増の104万人泊、香港が21・5%増の50万人泊、米国が5・3%増の45万人泊など。

客室稼働率は全国平均63% 27府県がマイナス

 宿泊旅行統計調査によると、宿泊施設の2017年10月の客室稼働率(第2次速報値)は、前年同月比0・3ポイント増の63・3%となった。前年同月の実績に対し、20都道府県がプラス、27府県がマイナスだった。

 都道府県別のトップは、大阪府で1・1ポイント減の84・4%。大阪府はシティホテルが91・6%、ビジネスホテルが88・1%、リゾートホテルが84・8%と高い稼働率だった。

 全国を施設タイプ別に見ると、シティホテルが1・2ポイント増の83・3%、ビジネスホテルが0・4ポイント増の78・8%、リゾートホテルが0・6ポイント減の59・4%、旅館が0・2ポイント増の40・9%(従業者数10人以上の旅館は、1・5ポイント減の59・6%)だった。

 旅館の客室稼働率が上位の都道府県は、(1)東京都60・3%(2)大阪府59・6%(3)石川県56・4%(4)北海道55・6%(5)鳥取県54・7%(6)秋田県53・1%(7)佐賀県52・0%(8)青森県50・8%(9)大分県49・3%(10)山形県48・1%―などだった。

 
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