大阪観光大、リーダー養成課程の修了式実施 8人に履修証明書を授与


大阪観光局が後援

 大阪観光大(大阪府熊取町、山田良治学長)は13日、同学キャンパスでツーリズム・エンパワーメント・リーダー養成課程の修了式・報告会&記念セミナーを開いた。課程修了者に履修証明書を授与したほか、代表者が成果を発表。またファンドを使った古民家活用と地域活性化の事例発表や、パークPFI事業、観光活性化における2次交通問題に関する特別講演などを行った。

 同課程は観光庁の2024年度「ポストコロナ時代を支える観光人材育成事業」で開発したプログラムで、文部科学大臣認定の24年度職業実践力育成プログラム。今年度は新たに大阪観光局の後援を受け、大阪観光局の観光データプラットフォーム「大阪観光DMP」を活用したマーケティング施策の策定方法などの講座を組み込んだ。

 全国からDMO・DMC関係者や旅館・ホテル経営者、自治体関係者など20人が受講。オンライン講座や東京、大阪での対面集中講義、フィールドワークを通じて、観光庁策定の「観光地経営人材ガイドライン」に示された、観光地経営戦略などの知識・技能を学び、8人が履修証明を受けた。

 修了式では受講生を代表して、川村正泰氏(くまとりにぎわい観光協会)が「くまとり町観光戦略」、トルコンジャン・ワルス氏(十和田奥入瀬観光機構)が「十和田市観光地経営戦略」、山口大翔氏(DMC天童温泉)が「天童温泉観光地経営計画」をテーマにそれぞれの研究成果を発表。このうちトルコンジャン・ワルス氏は同機構の6人の職員体制で運営できる持続可能な観光モデルの構築を目的に、富裕層向けのアウトドアアクティビティなどの運営体制プランを発表。外部リソースやデジタル予約システムの活用策や、高付加価値ツアーやオリジナルグッズの販売などによる収益モデルを説明。これに対し溝畑宏大阪観光局理事長からは「富裕層というが、世界の富裕層がどういったお金の使い方をするのかをきちんと把握する必要がある。また十和田は紅葉はじめオンリーワンの魅力がもっとあるはず。そこをもっと深掘りしてみては」などの意見が出された。

 このほか、和みの永田大樹氏が不動産証券化スキームと地域活性化について、和歌山県内での元旅館を活用しての事例などを説明した。
 特別講演では溝畑理事長が「国際観光文化都市・大阪を目指して」、大和リースの堀越良一大阪本店長が「泉南公園SENNAN LONG PARK ParkマイナスPFI事業について」、モビリティジャーナリストの楠田悦子氏が「『二次交通の教科書~地域の稼ぐ力を高める』出版記念」をテーマに講演した。

 山田学長は「このような講座でさまざまな立場、見方を持つ人が寄り合って見識を深め、次のアクションにつなげていくことは非常に意義がある。講座はいったん締めくくりとなるが、その先も学びなどは続いていく。今後とも連携をお願いしたい」と語った。


受講生の発表に対し、溝畑理事長や同大教授らからさまざまなコメントが出された

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第38回「にっぽんの温泉100選」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 1位草津、2位道後、3位下呂

2024年度「5つ星の宿」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第38回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2024年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月13日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒