新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言の解除を受け、大手旅行会社は、休業していた店舗の営業を1日から再開した。各社は、日本旅行業協会(JATA)と全国旅行業協会(ANTA)が策定した「旅行業における新型コロナウイルス対応ガイドライン」に沿って、感染防止と安全確保に努めていくとしている。
JTBは、店舗の営業を1日から順次再開。店舗での感染防止対策として、入り口や店舗内に手指の消毒設備や飛沫感染防止のためのカウンターパーテーションなどを設置し、スタッフにはマスクの着用を義務付ける。
来店客の対応は事前予約制とし、来店時にマスクの着用、手指の消毒などの協力を求めている。
臨時休業していた53店舗の営業を1日から再開した近畿日本ツーリスト首都圏。店舗の再開に当たって、同ガイドラインを順守した上で、店舗での安心、安全を心掛けた接客を行う。
店舗に設置された専用ブースで担当者がテレビ電話を通じて接客する「旅のコンシェルジュ」システムでも旅行相談に応じる。自宅で旅行相談ができるWeb会議システムを利用したシステムの導入も予定している。
日本旅行は5月21日、石川県の緊急事態宣言解除を受けてTⅰS金沢支店の営業を再開した。当面は午前11時から午後4時までの時間短縮での営業となる。
その他は6月1日から数店舗で順次再開を予定している。
店舗では感染防止の取り組みとして、「従業員のマスク着用」「店内のアルコール消毒の定期的な実施」「飛沫感染防止パネルを設置したカウンターの用意」「換気強化へ自動ドア、窓などの適宜開放」「密を避けるため待ちスペースの間隔を空ける」などを実践する。
東武トップツアーズは1日、全国の事業所で営業を再開。東京、埼玉、千葉、群馬4都県の27事業所では、新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、営業日の限定、営業時間の短縮など、臨時の営業体制を導入した。
千葉県のららぽーと柏の葉支店は土・日曜の週2日営業。その他、東京都の西新井駅支店、北千住駅支店、埼玉県の大宮駅支店などのカウンター店舗26カ所は月・木曜の週2日営業としている。