国土交通省は14日、東京都内で「地域づくり全国交流会議」を開催する。地域づくり表彰の表彰式や五つの受賞団体による取り組み内容のプレゼンテーションなどを行う。
同会議は、全国各地で地域づくりに取り組んでいる団体などを対象に、各地の特色ある地域づくり活動の実践例の発表や課題解決に向けた方策について情報交換するもので、1988年度から実施している。
創意工夫で個性的な地域づくり活動に功績のあった団体など贈られる「地域づくり表彰」のうち、国土交通大臣賞は一般社団法人三國會所(福井県坂井市)が受賞。
三国湊地区は明治初期まで北前船の寄港地として海運業が盛んな町だったが、鉄道や道路網の普及で次第に衰退。地域の活力低下や空き家の増加などで伝統的な町並みが失われつつあった。
三國會所は湊町の誇りを継承することを目的に設立、文化や観光振興に力を入れた。三国節で町を踊り流す「三国湊帯のまち流し」の創設や町家のリノベーションを通して、歴史を生かした地域づくりや自主財源の確保などを行っている。また、県最大の観光地・東尋坊と湊町を結び、町中の周遊を促す「東尋坊~三国湊クルーズ」とレンタサイクルの運営などに取り組んでいる。
その他の受賞者は次の通り。
全国地域づくり推進協議会会長賞=狙半内地域センター運営協議会(秋田県横手市)、新山定住促進協議会(長野県伊那市)、風の会(熊本県宇城市)▽日本政策投資銀行賞=能美市商工女性まちづくり研究会(石川県能美市)