
史上初という、世界遺産「古都奈良の文化財」の六社寺を巡る「共通拝観券」
奈良市と市観光協会は、「古都奈良の文化財」が世界遺産に登録されて今年で25周年を迎えることを記念し、秋から来年春までの期間、その魅力を国内外に発信する記念事業を行う。8月22日、東京都内で開かれた記者会見には奈良を代表する六社寺の代表らが出席し、史上初という共通拝観券をはじめとする多彩な事業を明らかにした。
主催者を代表してあいさつした仲川げん・奈良市長は「1300年ほど前、奈良はシルクロードを伝って世界のさまざまな文化を柔軟に受け入れ、自らの文化を生みだしていった。そんな先人たちの思いや歴史の素晴らしさ、魅力を皆さんにお伝えしたい」と意欲を示した。
乾昌弘・観光協会会長は「奈良は観光都市だが、観光客の滞在時間や1人当たり観光消費額は全国最下位クラスだ。共通拝観券はこの課題解決につながる。奈良を訪れるのは修学旅行の時だけという人が多いが、この機会に再び訪れ、歴史や文化を体感してほしい」と述べた。
また、市が先ごろ決めた英語スローガン「Old History、New Discovery(古い歴史、新たな発見)」を紹介。これは2025年の「大阪・関西万博」などを見据え、インバウンドにアピールする狙いがあり、初の試みとなる。
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