
みちのりグループの佐渡汽船は26日、新潟・佐渡島の古民家をリノベート、1棟貸しタイプの宿泊施設としてオープンした。1日1組限定で、予約はウェブサイトから受け付ける。
施設名は「佐渡古民家ステイ さどまり」。築150年の古民家をリノベートした。木造り瓦葺(かわらぶき)2階建てで、宿泊利用は1階部分となる。200平方メートル超の家屋内には三つの寝室やリビング、ダイニング、キッチン、バスルーム、シャワーブースなどを備えている。洗濯乾燥機や冷蔵庫、炊飯器など設備も充実。
玄関をくぐると佐渡の伝統家屋の代表的な間取りで「御前(おまえ)」と呼ばれる、もとは囲炉裏(いろり)を置き、食事や団らんの場だった特徴的な空間が広がる。ここにはソファと最新のバイオエタノール式の暖炉を置いている。
宿泊人数は最大9人。スタッフは常駐せず、事前にメールで玄関に設置しているスマートキーロック(暗証番号式)の解除方法を知らせ、チェックイン・アウトはスマホやタブレット端末で行う。
開業記念として、料金は10月末まで4万8千円から(1泊素泊まり、税込み)。
佐渡島はエリアごとに異なる建築様式、歴史文化を持つ古民家が多くあるが、近年空き家の増加が問題になっているという。同社は「古民家を宿泊施設として利活用することで旅行者を呼び込み、観光や地域経済の活性化に貢献する」と話している。