北海道庁は昨年9月の胆振東部地震を踏まえ、災害時の外国人観光客らに対する情報発信の強化や移動、避難を支援する体制整備に力を入れている。
1月に多言語で情報発信を行うツイッター「北海道観光局」を開設するとともに、大規模災害の発生で外国人観光客らのスムーズな移動や帰国が困難となる事態が発生した場合には、道本庁舎に「観光客緊急サポートステーション」を設置して緊急支援を行うことなどを決定。
ツイッター「北海道観光局」は日本語のほか、英語、中国語、韓国語の4カ国語で運用。平常時は気象警報発令時の注意事項や観光情報を発信し、災害時は災害情報や交通機関の運行状況、避難場所などの最新情報を迅速に提供する。
「観光客緊急サポートステーション」は24時間体制で設置し、国際交流団体や留学生の協力を得て多言語(日本語、英語、中国語、韓国語)で運営。相談ブースや休憩スペース、Wi―Fiスポット、スマートフォンの充電スポットなども設けて緊急的な支援を行うことにしている。
道は3月中旬、同ステーションの立ち上げと、多言語での情報の貼り出しや相談対応、スマホの充電サービスなどの訓練を行い、災害時の運用に備えている。
また、北海道運輸局を中心に道や観光関係者らで検討してきた災害時に関係機関の情報を集約してフィードバックし、外国人観光客らへの支援につなげるネットワークも3月末にまとまった。
道観光局では、「関係機関としっかり情報共有し、災害時の的確な情報提供や支援に努めたい。安心してもらえる観光地づくりに向け、順次道内各圏域にも広げていきたい」と話している。
道本庁舎で行った運営訓練の様子(3月14日)