公共交通に負の連鎖 人口減、コロナ、人手不足、廃線


交通政策白書、地域主体の再構築促す

 政府が公表した2023年度版「交通政策白書」は、地域の公共交通の現状について、人口減少などの長期的な輸送需要の減少に加え、コロナ禍や人手不足の影響で事業者の経営が悪化し、路線廃止を含めてサービス水準が低下、さらに利用者を減少させてしまう「負のスパイラル」が避けられない状況になっていると指摘した。課題の解決に向けては、改正地域公共交通活性化再生法に基づく協議会の枠組みなどを活用し、地域ぐるみで地域公共交通のリ・デザイン(再構築)を進める方向性を示した。

 自家用車を除く国内旅客輸送量(人ベース)は、1991年度をピークに2004年度まで減少した後、緩やかな増加に転じた。その後、リーマンショックが発生した08年度を境に減少に転じ、12年度から再度緩やかな増加に転じたが、19年度からコロナ禍の影響で再び減少に転じた。

 中小民鉄や第三セクターなどの地域鉄道の利用者数は、1990年度を100とすると、2004年度が77.4、19年度が79.9だったが、コロナ禍で20年度に57.6、21年度には61.5となった。同様に、三大都市圏を除く路線バスの利用者数は、04年度が57.3、19年度が48.1だったが、20年度に34.8、21年度に35.7となった。

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