全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)青年部は4月20日、東京の都道府県会館で定時総会を開き、新部長に内定していた西村総一郎氏(兵庫県・西村屋本館)を正式に承認した。任期は平成29、30年度の2年間。西村新部長は「変わらないために変わる」をスローガンに、成長産業である観光業の中心を担う旅館業が継続的に発展することを目指し、「政策プロモーション」「ITソリューション開発」など九つの委員会活動に取り組む。
西村新部長は「旅館業にとって大切なもの、残しておくべきものがある一方、世界規模で変革の時代を迎えている。われわれもしっかりと対応しなければならない」と強調。
「観光は日本の成長産業だ。その担い手となるのが旅館であり、われわれ青年部世代。自信と誇りを持って、日本をよい方向へ導く気概と覚悟を持たねばならない」と集まった西村新体制の副部長ら役員、全国47都道府県の青年部長らに訴えた。
西村体制では九つの委員会を設置した。「政策プロモーション委員会」は民泊問題を含めた旅館業界を取り巻く諸問題について、親会(全旅連)や全国旅館政治連盟と連携して解決にあたる。
「ITソリューション開発委員会」は、旅館業界の喫緊の課題となっている生産性の向上に向けて、ITツールの検討などを進める。
「インバウンド・流通対策委員会」は、訪日外国人受け入れ整備や、国内外のOTA(オンライン・トラベル・エージェント)を含めた客室流通の調査研究を行う。
「労務改革委員会」は、「働き方改革」への対応や、外国人を含めた人材確保の調査研究を行う。
「宿屋未知向上委員会」は、インターンシップなど日本学生観光連盟との連携事業、第4回「旅館甲子園」の運営を行う。
このほか旅館経営に関わる研修会を担当する「旅館アカデミー委員会」、全国の青年部員への情報共有化を図る「組織・強化変革委員会」、青年部公式ホームページや各種会議の運営を担当する「総務広報委員会」、財務管理と協定商社を担当する「財務委員会」を設ける。