帝国データバンクによると、今年2月の全国企業倒産(負債1千万円以上の法的整理)は前年同月比2.3%増の634件と、6カ月連続で増加した。6カ月以上の連続増加は2008年6月~09年8月の15カ月連続以来。一方、負債総額は同69.6%減の663億7400万円と、2カ月連続で減少するとともに00年以降の最少を更新した。
件数を7の業種別に見ると、運輸・通信業など4業種で増加。サービス業など3業種で減少した。
運輸・通信業は4.5%増(1件増)の23件とほぼ前年同月並み。サービス業は2.0%減(3件減)の147件と、小売業(同6.3%増の152件)に次いで件数が多かった。このうち「旅館、その他宿泊所」は前年同月並みの5件。
9の地域別では、4地域で増加、5地域で減少した。
このうち九州は20.9%増(9件増)の52件と、増加幅が最も大きかった。「人件費や原材料費の負担増に加え、訪日観光客の落ち込みなどから小売業の増加が目立った」(同社)。
関東は14.8%増(30件増)の233件。建設業、製造業などが増加した。
東北は40.0%減(14件減)の21件と、減少幅が最も大きかった。
規模別では、負債5千万円未満の倒産が404件で、全体の63.7%を占めた。
負債総額は前年同月に負債約1050億円の大型倒産が発生したことから、69.6%減と大きく減少した。
観光関係の倒産は、負債額上位20件以内では報告されていない。