日本観光協会(中村徹会長)は4日、第16回「優秀観光地づくり賞」の金賞に、長崎市(国土交通大臣賞)と神奈川県三浦市(総務大臣賞)の2団体を決めた。表彰式は5月6日、横浜市のパシフィコ横浜で開かれる「旅フェア2009」のオープニングセレモニーで行われる。
今回は10団体から応募があり、金賞2団体のほか、日本観光協会会長賞には佐賀県武雄市が選ばれた。
長崎市は、まち歩きを長崎での新しい時間の過ごし方として定着させるため、06年に「長崎さるく博」を実施。日観協は「市民プロデュースのまちあるきは市民が自らのまちについて見直すきっかけとなったほか、人材発掘、市民と地域のつながりなど、まちに根付いた取り組みとなった」とした上で、「新しい魅力を再構築できた良い事例」と評価した。
三浦市は「人・まち・自然」という地域コンテンツを生かしながら、観光誘客や定住人口増加に取り組んでいる。ロケ誘致や教育旅行の受け入れも熱心で、特に教育旅行では民宿の女将さんと協働し、受け入れ態勢作りや体験メニュー開発などに取り組んだ結果、1年後の受け入れが決まったという。
また、市には自治体には珍しい「営業開発課」があり、地元料理店と協力し、旅行会社のツアー向けに「まぐろ薬膳」を開発するなど、ユニークな取り組みを行っている。「市民による、住んで良し、訪れて良しのまちづくりが行われている」ことが評価ポイントとなった。
長崎市で行われた「長崎さるく博」