鳥取、島根、岡山、広島、山口の中国地方5県の観光大使らによるPRキャラバン隊が7月31日、東京・池之端の観光経済新聞社を訪れた。各県とも今夏から来年にかけてのイベントやキャンペーンを紹介し、「相乗効果で中国地方全体を盛り上げたい」とアピールした。8月1、2日には東京都内で観光物産フェアも行った=写真。
鳥取県は、4日から11月25日まで「国際まんが博」を開催。同県出身の漫画家、水木しげる氏、青山剛昌氏、谷口ジロー氏の原画展示や、約5千冊の漫画を無料で読めるコーナーを設けた。夏休みの家族連れの誘客を狙う。集客は300万人を目指す。
島根県は今年が古事記編纂1300年を迎えることから、「神話博しまね」を11月11日まで開催している。古事記に記された神話の約3分の1は出雲を舞台にしている。出雲大社の近くの古代出雲歴史博物館をメーン会場に、スサノオノミコトの物語を幅10メートルのワイドスクリーンで紹介するなど、さまざまなイベントが企画されている。集客目標は140万人に設定した。
岡山は2013年、「美作国建国1300年」を迎える。県東北部の10市町村からなる美作地域がかつて「美作国」として建国され、来年で1300年を迎える。開幕イベントは1万3千本のろうそくで美作地域を彩るセレモニーが予定されているほか、作家のあさのあつこ氏が美作地方を舞台に書き下ろした、ミステリーツアーを企画している。また来年は「瀬戸内国際芸術祭」も開催する。
広島県は、数々の“おしい状況を”おいしいに変えようと「広島県おしい委員会」を設立。委員長に同県出身のタレント、有吉弘行氏が就任し、おしいをおいしいに変えることを目指して活動している。また、7月に東京・銀座にオープンした、広島県のアンテナショップ「TAU(タウ)」ではレストランやバルを併設しており、広島の味覚を店内で味わうことができる。
山口県は現在開催中の「おいでませ山口イヤー」キャンペーンの1つ「ディスカバー長州博」で、藩主が参勤交代で使った御成道を語り部と歩く、ガイドウォークを500円で発売した。また12月13日、岩国錦帯橋空港が開港。ANA便が羽田—岩国間を1日4往復運航の予定。
1、2日には日本橋プラザビル南広場(東京都中央区)で山陰山陽観光物産フェアを中国5県で共同開催。特産を販売したほか、各県の観光大使が、パンフレットを配り、県産品をアピールした。岡山県の桃を購入した男性は「岡山市から東京に出て来て50年。岡山が懐かしくて買わせてもらった」と語った。