三越伊勢丹ホールディングスは20日、旅行事業を強化するため、高付加価値・高価格帯旅行に特化した旅行事業子会社「三越伊勢丹旅行」を設立した。7月1日事業開始予定で、今年度売り上げ目標は75億円。
主に三越(日本橋、仙台、札幌、名古屋栄)の顧客を対象に高価格帯旅行を取り扱ってきた三越伊勢丹旅行営業部を母体に設立。これまでは社員46人(昨年4月時点)だったが、新会社設立に伴い6月に清算予定の「JTB伊勢丹トラベル」の社員を加えて150人体制で運営する。
新たに伊勢丹や海外店舗を利用する顧客にも対応する。豪華列車のチャーターや保有する豪華バスを使い、三越美術営業部との連携による作家工房見学、遺跡・美術館貸切見学など、高付加価値の国内・海外・訪日旅行商品を展開する。
三越伊勢丹HDでは、傘下百貨店での物販と新会社が提供する旅行を関連付けて富裕層の消費を囲い込む相乗効果を期待している。
JTB伊勢丹トラベルはこれまで、伊勢丹(新宿、松戸、浦和、相模原、府中)に店舗を構え、主にJTBの商品を販売していた。今後は新会社が造成した商品を中心に取り扱う。