フランスのクルーズ会社 PONANT、「コロナウイルス感染症対策プロトコル」発表


 フランスのクルーズ会社 PONANTは6月30日、「コロナウイルス感染症対策プロトコル」を発表した。

ラグジュアリー エクスペディション クルーズの世界的リーダーであるPONANT(ポナン/本社:フランス・マルセイユ)は、クルーズ船の運航再開にあたり、コロナウイルス感染症から乗客と乗組員の安全を守る為のプロトコル(感染症対策実施概要)を発表しました。このプロトコルは「乗客、乗員、機材に至るまでの厳しいスクリーニング」「船内の徹底した衛生プロトコルの実施」「日々の状況確認とモニタリングによる衛生管理」の3つの盾から作成されており、乗組員と乗客全ての方に安心して航海して頂けるようにPONANTの専門チームをはじめ、マルセイユ大学医療センター、マルセイユ消防署、海軍などの専門家と連携を組み、作成されました。さらに、試験・検査・認証(TIC: Testing, Inspection, and Certification)のグローバルリーダーであるBureau Veritas(ビューローベリタス/本社所在地:フランス・ヌイイ=シュル=セーヌ)が適切な衛生管理・安全管理の認証により事業再開をサポートする「RESTART YOUR BUSINESS WITH BV」プログラムに参加し、効果的に感染防止対策が実行されていることを証明する「SAFEGUARD」ラベルも論証予定です。

コロナウイルス感染対策プロトコルを実施したPONANTならび、グループカンパニーのPaul Gauguin Cruises(ポール ゴーギャン クルーズ)の運行は2020年7月から再開いたします。

■PONANT CEO  ジャン エマニュエル ソウヴェ コメント
弊社の保有船舶は全てフランス船籍として世界で最も高い安全基準で運行しており、またクルーズ業界におけるもっとも包括的な最新の医療施設を備えています。これまで多くの年数をかけ多額の投資を行い、安全、セキュリティ、環境、医療分野における最先端の技術を導入して参りました。今日、弊社はその流れを汲み、更に前進する上で新たな先端技術を船内の医務室に導入しコロナウイルス感染症への対応を強化致します。
未曾有の危機に対しては弊社の陸上勤務社員と乗組員の素晴らしいプロフェッショナリズムで乗り越えることが出来ました。クルーズ業界で珍しい弊社の小型の船舶(平均乗客定員:170名)であったからこそ迅速に複合的な対応策を講じることができ、結果として弊社の全船舶にて陽性者が発生する事はありませんでした。
今後も、乗客と乗組員の全員の安全を守る為に現時点で可能なあらゆる対応を施し、船内へのウイルスの侵入を防ぎます。最も重要な要素としては乗船する100%の人/”全て”の人/全員(乗客、乗組員)を全てのクルーズで管理し、全員に対して2重の保護を行います。厳しく「乗船時のスクリーニングの徹底」と「消毒を徹底」することを船内の公衆衛生プロトコルに追加し、クルーズ中の感染防止対策も徹底致します。これらの対策を実施することで安全な休暇を実現し、皆様に安心して航海いただける様に尽力致します。

■コロナウイルス感染症対策プロトコルにおける6つのキーポイント
1. 最も洗練された船内医務室と高い専門性の医療チーム

リスクとプロトコルの訓練を受けている医師と看護師が最低でも1名ずつ乗船している体制で、24時間/週7日間対応可能です(必要に応じて増員可)。船内には高度な診断機器を設置しており、超音波、放射線および血液生物学的分析、心臓病(梗塞、塞栓症、心不全、リズム障害など)、呼吸器、消化器、整形外科的外傷、創傷縫合、複雑な包帯、抗凝固療法、糖尿病の監視の管理と安定化を可能にします。
また、隔離された環境で迅速な診断を行うための医療機器として、モバイルラボ端末を設置。これにより、インフルエンザ、連鎖球菌性咽頭炎、デング熱、マラリア、HIV、消化器感染などの感染症または熱帯病を現場でテストを可能にします。
さらに、各船にコロナウィルス対応で医薬品をアップグレードし、PCRテスト機を2台搭載し全員を検査可能な状態を維持。緊急医療避難計画を策定し訓練を繰り返し、緊急事態には隔離地区を設置出来る様に常に5部屋を緊急用に用意します。

2. 商品、搬入物への厳格に管理された手順

全ての搬入に予防的措置を施し、コロナウイルス感染対策を行なっている地域を特定し、噴霧器かUVランプを通過する形で除菌ゾーンを設置し、全ての搬入物を通過させます。また、燻蒸、塩素浴、溶液、高圧蒸気、過酸化物製品による食材及び備品の消毒を、プロトコルに準拠した形で陸上及び船内で行うことを保証します。さらに、乗船プロトコルに応じて、予め乗船が許可された者しか乗船できない仕組みを徹底、外部のサービスプロバイダーとの接触を行わない、船と港の間に適切な中間エリアを構築する、必要に応じてのマスク・手袋・防護服などの着用、システム化された除菌体制を構築など、徹底的に管理します。

3. 船内全域における継続的、システマチックな/システム化された清掃と消毒の実施

最も効果的な製品である殺ウイルス剤「Ecolab PEROXIDE」を使用し(細菌・バクテリアの100%除去、および生物学的汚染に対応) システム化された洗浄を各所で行います。客室は1日2回、バックヤードは毎日、頻繁に利用される場所(ドアのハンドル、手すり、一部の家具)は1時間毎、ゾディアックは利用する度に都度、ゾディアックなどで上陸地からマリーナに戻る際の靴底の除菌、海事機器は利用毎に清掃、消毒を行います。

4. 空調内での除菌と空調管理

空気の循環と衛生管理を徹底し、客室は100%外気換気しています(空気の再循環を行わない)。パブリックエリアの空気は最低1時間に5回換気、UV滅菌システムを装備した換気処理ユニットを使用したウイルス除去、クリーンエアダクトシステムと換気ユニットは継続的なメンテナンスを行い、少なくとも年に1回、各船のエアコンフィルターの清掃と消毒をしています。

5. 船内でのアクティビティとパブリックエリアの利用方法の管理

パブリックエリアの利用定員を制限。ジム、レストランとシアターは利用率を50%に、ブティックには最大2名まで、シアターでのエンターテインメントは少人数グループに分散、レストランはアラカルトで給仕する形のみでビュッフェは廃止、非接触式変更、レストランのレイアウトの変更、朝食・昼食の営業時間を延長、夕食時は乗客総数に応じて1回または2回制で提供、プールデッキのレストランは営業する場合のみ予約制とする、ゾディアックの利用の際は1隻の乗客上限を6名とする、などソーシャルディスタンスを徹底的に確保します。

6. 衛生プロトコルに準じた上陸行動

寄港地観光は感染症が収束している地域で且つ⼈が集まらない場所に限定し、乗客は健康に関する指針に基づいて適切に案内されます(2mのソーシャル ディスタンス確保と上陸中のマスク着⽤は義務化)。再乗船は、検温と、乗客・荷物ともに適正 な除菌⼿順が⾏われた後に可能となります。

■乗船前の準備から下船までの全ての乗客/乗員へのコロナウイルス感染対策の流れ(2020年6月現在)

■今日の世界的な必要性に応じたPONANTのソーシャルディスタンスの基準

■乗船者にコロナウィルスの症状が見受けられた場合の医療チームによる迅速な対応
①船内のラボを活用した診断
②保護された場所での厳格な隔離
③陸側の医療サービス、本部との情報交換、折衝、指示
④陽性が確認された場合、適切な処置を施した上で地域の医療施設へ搬送
⑤迅速な接触者の洗い出しと隔離
⑥必要に応じた検査を実施
⑦運行クルーズへのリスク評価を実施
⑧プロトコルに応じた感染が疑われる全ての場所の完全な除菌を行う
※更なる詳細はhttps://asia.ponant.com/sail-with-confidence

<会社概要>
会社名  :Ponant
本社所在地:408 Avenue du Prado, 13008 Marseille, FRANCE
創立:1988年
公式HP :https://www.ponant.com/
コロナウイルス感染症対策プロトコル紹介動画:https://youtu.be/dCRLbk3pmXU
コロナウイルス感染症対策プロトコル:http://www.ponant.jp/

<PONANT(ポナン)とは>
1988年にジャン エマニュエル ソウヴェエと12名の船乗りが設立。ポナンは高品質のサービスとユニークなコンセプトの船旅を、小型船である事にこだわり提供するという新しいラグジュアリークルーズを確立し、業界を先導してまいりました。
そして2018年、未来へ持続可能な観光事業を確立するため、PONANT財団を設立しました。PONANT財団では美しい海と南極・北極の自然を保護し、また人々の交流を促進することを目的としています。

 
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