ヒルトンは4月28日、新たにホテルの衛生基準を策定したと発表した。
「ヒルトン・クリーンステイ・ウィズ・Lysolプロテクション(Hilton CleanStay with Lysol Protection、北米での名称)」は、RB社による信頼性の高いノウハウと科学的アプローチを清掃手順・清掃用品に取り入れた厳格なプログラムです。また、メイヨー・クリニックの感染予防・管理の専門家チームのアドバイスのもと、ヒルトンの衛生・消毒基準を上げます。
「ヒルトン・クリーンステイ」は、すでにヒルトングループのホテルで採用されている、医療レベルの洗浄製品と高度な清掃手順による高水準のハウスキーピングと衛生管理を更に徹底させるプログラムであり、ヒルトンが有する18のブランド、6,100軒以上のどのホテルに滞在する際も、お客様に安心してご利用いただけることを目標としています。本プログラムでは、客室、レストラン、フィットネスルーム、その他のパブリックスペースで、滞在中にお客様が目にする全ての衛生面に重点を置いてまいります。
「ヒルトン・クリーンステイ」は、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の状況下で、変わりゆくお客様のご要望にお応えするため策定されました。調査によると、消費者の旅行時の衛生面への懸念は高まっており、旅行再開時には、衛生基準への信頼確保が非常に重要になると言われています。
ヒルトンの取締役社長 兼 最高経営責任者であるクリストファ J. ナセッタは次のように述べています。
「当社は常にお客様とチームメンバーの安全を何よりも優先しています。『ヒルトン・クリーンステイ』はここ数か月間で策定された成功事例と手順に基づいており、ホスピタリティの最前線で働くチームメンバーを守りながら、お客様が当社のホテルに安心して滞在し、思い出に残る経験を楽しんでいただける環境を提供します」
RB社は、ヒルトンとの複数年にわたるパートナーシップのもと、130年以上に及ぶ科学研究とリーダーシップを活用し、Lysolの衛生・消毒関連専門家などの人材を、意識向上、教育研修、製品提供、システムの構築のため提供します。また、RB社とヒルトンは、本プログラムをグローバルパートナーシップとして拡大することを検討しています。
RB社の北米担当衛生・ホーム部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるラーフル・カディアンは次のように述べています。
「仕事やレジャー活動を再開する新しい方法を誰もが求めるなかで、現在、そしてこの先もすべての消費者を守ることは、清潔で健康的な世界を常に追求してきた当社の使命です。ヒルトン、メイヨー・クリニックとのパートナーシップにより、『ヒルトン・クリーンステイ』プログラムに当社の専門性とプロダクトソリューションを活用できることを大変嬉しく思います」
メイヨー・クリニックとヒルトンの歴史には深いつながりがあります。ヒルトンの創業者であるコンラッド・ヒルトンは晩年、メイヨー・クリニックの患者であり、支援者でした。1972年に、ヒルトンは「コンラッド N. ヒルトン記念臨床検査医学棟」創設のために、1000万ドルを寄付しました。1974年10月18日にミネソタ州ロチェスターのメイヨー・クリニック敷地内に初の臨床検査医学棟が建設され、今なおクリニックの一部として存在しています。
全米トップランクの医療機関であるメイヨー・クリニックは、その経験と知識を駆使して清掃手順、研修プログラム、品質保証に関する助言をヒルトングループのホテルに行います。
メイヨー・クリニックの感染症専門家、ステイシー・リッザ医学博士は次のように述べています。
「世界中でビジネスやレジャー活動を再開するにあたり、個人の安全性は非常に重要です。メイヨー・クリニックの専門知識を、全米そして世界規模のCOVID-19への対応に役立てられることを誇りに思います。メイヨーはヒルトンのスタッフと協力して、『ヒルトン・クリーンステイ』プログラムの手順と研修についてアドバイスを行っていきます」
メイヨー・クリニックの医学・技術専門家からの助言のもと、ヒルトンは、病院内衛生基準のベスト・プラクティスをホテルの客室に応用した清掃手順を新たに策定します。メイヨー・クリニックCOVID-19対策チームの医療専門家も、新たな技術やアプローチに関する助言、研修プログラムの開発、厳格な品質保証プログラム策定をサポートします。
現在、「ヒルトン・クリーンステイ」プログラムの詳細を詰めている段階で、近日中にその内容を発表する予定です。検討中のヒルトンブランドスタンダードには以下のガイドラインが含まれます。
- ヒルトンの「クリーンステイ客室」シール:客室のドアにシールを貼ることで、客室には徹底した清掃と消毒が施され、その後に入室者がいないことをお客様に示し、一層ご安心いただけるようにいたします。
- 徹底した消毒が必要な最も頻繁に触れる10のエリア:照明スイッチ、ドアハンドル、テレビのリモコン、温度調節器など、人々が最も頻繁に触れる客室内のエリアに対し、徹底した消毒を行います。
- 紙のアメニティの撤去:ボールペンや紙類、ゲスト・ディレクトリーを撤去し、デジタル製品で補完するか、ご希望に応じて提供します。
- フィットネスセンター:ホテル内のフィットネスセンターの消毒に関するガイドラインを改善します。一日複数回の清掃(その間はセンター閉鎖の可能性あり)や、一度にご利用いただけるお客様の人数制限を行います。
- 高頻度の清掃:ホテル内のパブリックスペースの清掃回数を増やします。
- 消毒用ウェットティッシュの提供:主要なエントランスや人が密集するエリアに消毒ステーションを設置します。例えば、お客様がエレベーターのボタンを押す前に除菌していただけるよう、消毒ステーションを設置します。
- コンタクトレス・チェックイン:人と接触をしない(コンタクトレス)チェックインおよび入室などを希望されるお客様のため、受賞歴のある「デジタル・キー」技術を強化してまいります。お客様のモバイルデバイス上の「ヒルトン・オナーズ」アプリから、チェックイン、客室の選択、デジタル・キーを利用しての入室、チェックアウトを行っていただけます(日本国内では一部のホテルでデジタル・キーのご利用が可能ですが、事前にフロントでチェックイン手続きをする必要があります)。ヒルトンは今後も、この「デジタル・キー」機能をホテル全体の共用ドアやアクセスポイントに拡充してまいります。
- 画期的な消毒技術:ヒルトンは、静電気で帯電した消毒用ミストを用いる静電噴霧器や、表面や物体を除菌するためのUVライトなど、新しい技術の追加も検討しています。
また、こうした新たな清掃プロセスを通じて、引き続きヒルトンの最高のおもてなしを提供しつつ、自身の健康を守るため、ホテルのチームメンバーには衛生用品が用意されるとともに、衛生に関する自己管理強化のトレーニングが行われる予定です。