観光教育やインバウンド観光の振興などの関係者が2月20日、インバウンドに携わる人材の育成を目的とした団体「日本インバウンド教育協会」を設立した。教育プログラムの企画運営や資格認定などを通し、インバウンド観光の特性を理解した上で日本の文化や産業を国内外に発信できる人材を育成したい考えだ。
小野田金司・神戸夙川学院大学観光文化学部学部長、中村好明・ジャパンインバウンドソリューションズ(JIS)代表取締役、前田出・生涯学習認定機構代表理事が発起人となり設立、3氏が理事に就いた。事務所はJIS内に設置。同大観光文化学部をモデル校とし、さまざまな取り組みを進める。組織規模については「観光にかかわらず幅広い分野から100団体ほどの加入を目指す」と小野田理事。
事業内容は、インバウンドに関わる講座、セミナーの企画運営や調査研究、教材開発等。文科省委託の着地型観光プレーヤー人材育成事業において育成した人材への資格認定も行う。
20日、東京都内で開いた設立記念パーティーには、観光教育に携わる大学教員のほか、旅行会社や商社などの関係者約60人が出席。発起人を代表してあいさつした中村理事は、「今後日本の観光を支えていくのはインバウンドにも関わらず、国内には体系的に学ぶ仕組みがない」と指摘した上で、専門家の育成と一般市民への啓蒙を協会の使命だと説明。「決まったレールにどうぞというのではなく、皆さんと一緒に協会を盛り上げていければ」と呼びかけた。
同協会では、3月6日に同大で設立記念セミナー「インバウンド観光の未来のために」を開く予定。参加無料。
あいさつする中村理事