【観光業界人インタビュー】山梨県観光部長 進藤一徳氏


山梨県観光部長 進藤一徳氏

観光立県・山梨の取り組み

来春にJRのDC実施 目標4800万達成目指す

──4月1日付の就任ですが、前職は。

「企画部理事で行財政改革を担当していた。観光の仕事は初めてとなる。横内正明知事からは『観光は営業。官の発想ではなく、民のいいところを取り入れた営業をしてほしい』と言われた。意識を180度変えなければならず大変だが、私なりに一生懸命にやる。職員には人と人とのつながりが大事、誠意を持って当たってほしいと言った」

──山梨の魅力は。

「首都圏に属し、大消費地・東京に近いという優位性と、豊かで美しい自然が残っているということ。観光行政を進めていく上で、常に意識する必要がある。半面、山梨の認知度は決して高くない。観光説明会やキャンペーンを通じて情報発信を積極的に行う必要があるだろう」

──大河ドラマ「風林火山」の影響で観光客も増えているようですね。

「ゴールデンウイークの入り込みは前年比5%近い伸び。上半期(1〜6月)でも8.7%増となっている。今年は昨年の4404万人を上回り、4700万人ほどとみている。08年はJRのデスティネーションキャンペーン(DC)もあるだけに、目標の4800万人は確実に達成したい。また、今年の県内宿泊者数は一部の地域で手応えを感じており、現在県内全体への波及効果を探っているところだ」

「JR甲府駅近くに『風林火山博』を今年1月から開館している。好調に推移しており、当初目標の年間20万人を30万人に上方修正したが、8月末時点で30万人、11月5日には40万人を達成した。実行委員会等の積極的な誘致活動はもちろん、立地場所も良かった。それにしても、大河ドラマの影響は大きい(笑)」

──大河ドラマの放映で観光客は確かに増えますが問題はその後ですね。

「幸い、DCが来年4月から3カ月間展開される。1年前の今年4月から東名大のエージェントやマスコミ向けに観光説明会の開催や観光事業者を同行しての商談会等も実施している。11月には初めて仙台でも実施する。資料も質量ともに整え、DC成功に向け、実質的にスタートしている」

──DCの目玉は何でしょう。

「スペシャルイベントとして『発見山梨の宝』『やまなしウォーキングラリー』『おしえたい、私だけの花と山』などがある。多彩な観光資源を『すこやか』『いやし』『みとれ』『あじわい』『まなび』の5つの滞在テーマ別に再編集した。山梨の宝探しは、県内のとっておきの場所を舞台とした宝探しゲームで、応募者に抽選で県特産品をプレゼントする。ウォーキングラリーは、武田信玄と24将スタンプラリーなどに2カ所以上参加した人にお楽しみプレゼントをするもの」

「中京圏や関西圏からの利便性を高めるため、DCの期間中、三島駅や新富士駅から河口湖まで特急バスを運行するなど、二次交通の充実を図る。DCの結果次第だが、以後も引き続き走らせる方向に持っていきたい。遠距離の観光客誘致のために、2次交通の整備にも力をかけたい」

──外客の受け入れはどうですか。

「国際観光の振興は観光立県を掲げる当県にとっても重要な課題だ。4月には部内に『国際観光振興室』を設け、ここが中心になって、対外戦略や受け入れ態勢などに取り組んでいる。昨年の外客数は68万9千人で、大半が韓国や中国などアジアの観光客だ。知事も受け入れに非常に熱心で、自らトップセールスをしている。7月には北京市長と会い、交流人口拡大の覚書を交わした。また、先月韓国にも出向き、ソウルにある日本国韓国大使公邸を使って政府関係者や旅行会社に山梨の観光の魅力や県産ワインをアピールした。私も近く、中国に行く」

──山梨の最大の観光資源といえば富士山ですが、世界文化遺産の話も出ていますね。

「静岡県などと一緒になって登録に向け取り組んでいる。流れとしては登録の方向にあり、実現すれば観光にとっても大きな起爆剤になる。半面、制約も大きくなるわけで、住民の生活に支障が出ないよう、しっかりと話し合っていかなければならない」

──「週末は山梨にいます」という言葉をよく目にしますが。

「ポスターなどにこのスローガンを掲げている。知事も『暮らしやすさ日本一の県づくり』を進めており、山梨の目指す姿を表している」

山梨県観光部長 進藤一徳氏

 
 
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