【シニアマイスター経営の知恵 67】宿泊業の未来に向けて NPOシニアマイスターネットワーク理事長・流通科学大学名誉教授 作古貞義

  • 2018年9月14日

 労働集約型産業である宿泊業(ホテル・旅館等)にとって、「ひと」は基幹となる経営資源であり、個々の能力を高め、生産性の向上を図ることが業績を左右するカギとも言える。

 宿泊業を取り巻く環境に目を向けると、就労人口の減少に伴い雇用確保が年々厳しさを増している。企業においては人財の確保・育成と、就労者が目標を持って日々の業務にあたり、自身のキャリアパスが描ける場を提供することが求められる。そのために各自の職業能力を的確に評価し、モチベーションを高めることで、人財の定着と成長にもつながっていく。

 NPO・シニアマイスターネットワークは、平成21年度に厚生労働省委託事業として、ホテル産業・職業能力評価制度の構築を担当し、以来、厚生労働省の推進する産業別・職業能力規格に基づく検定セミナーおよび資格試験を催行してきた。教育機関やホテル・旅館の人事労務管理にも導入され、スキルアップやキャリア開発などの施策や資格付与にも活用されている。

 平成27年度には、厚生労働省がホテル業の職業能力評価制度を国家検定とする決定を行ったが、それに基づき、ホテル業界スタートアップ支援協議会がその催行機関として、来年3月からホテル・旅館等宿泊業向けの初の国家技能検定試験を開始することとなった。日本においては宿泊産業の職業能力基準が整備されていなかったが、後塵を拝していた欧米に追い付く機会とも言える。

 宿泊業を取り巻く環境は、顧客ニーズの多様化、グローバル化の進展、業態間競合の激化など、経営管理上多くの課題に直面している。これらの課題を解決し、安定した企業経営・運営により収益力と顧客満足の持続的維持・向上を図るには、ホテル・旅館のオペレーションを担う管理者のマネジメント能力が従来にも増して求められてこよう。

(NPO・シニアマイスターネットワーク理事長 流通科学大学名誉教授、作古貞義)

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