
グローバリゼーションの進展は、われわれの生活文化、経営環境にさまざまな影響を与えている。
人生100年時代の高齢化社会を迎える中で、高齢者は年金での余生が担保されないのが実態である。
少子高齢化、就労人口のミスマッチは社会の構造的な阻害要因である。企業収益はインバウンド需要に支えられているものの、特定領域に偏在している。
物価上昇に見合わない賃金の停滞は残念ながら継続の見通しで、サービス産業領域の職業としての魅力は高いとはいえない。若者からは産業として魅力を感じないとの反応が多い。
人手不足倒産が続いているが、自身の職業能力の再構築が喫緊の課題である。
超高齢化社会での企業の雇用の安定は、マネジメントと働く人の能力向上の両輪で対応すべきである。
現役世代は自助努力と同時に、自身の人生設計に明確な目標施策を提示する必要がある。
NPO・シニアマイスターネットワークは、自助・共助・公助のリンク構築が責務として期待されていると認識して、内部編成の改築を進めている。
企業の経営哲学・倫理が見えないとのユーザーの声が聞こえる。国内の社会・経済環境は、物価高騰、賃金・所得の停滞など、改善に明るい見通しが感じられない。
リカレント教育の定義は、社会人に必要なタイミングで教育を与えること、さらに仕事と学びを平行して進める環境を整えることだ。
NPO・シニアマイスターネットワークは、リカレント=生涯を通じて学び続けることを支援する。
企業の求める能力・技能のリスキリング=自分の能力の見直しに挑戦することの第一歩は、公共サービスの確認だ。厚生労働省のホームページを開くこと、地区の労政事務所への相談をお勧めしたい。統計資料には状況判断に役立つデータがある。
企業は構造的就労人口減少対策として、システム開発・省力機器の導入を進めているが、既に限界や課題が露呈している。
人財育成が中長期計画で進めるべき課題であることは言うまでもないが、当事者の長期ビジョンの確立が前提だ。
不透明な領域に対処するため、自らの問題点の検証、見極めと数値化と理論化に挑戦してください。当会は無料相談窓口を設けております。
(特別非営利活動法人シニアマイスターネットワーク相談役 流通科学大学名誉教授 作古貞義)
(観光経済新聞1月13日号掲載コラム)