消費を巡る問題の相談や解決を支援する独立行政法人国民生活センターは、外国人旅行者が日本滞在中に遭遇した消費者トラブルについて外国語で電話相談できる「訪日観光客消費者ホットライン」を設置している。全国の観光案内所や宿泊施設、交通機関などに外国人旅行者への周知を呼び掛けている。
ホットラインは2018年12月に開設。委託先の通訳サービス会社を経由した同時通訳でセンターの相談員が対応する。対応言語は英語、中国語、韓国語、タイ語、ベトナム語、日本語。
相談の対象は、商品の購入、飲食、宿泊、交通機関の利用に伴うトラブルなど。「購入した商品が壊れていた。返品したい」「飲食店での請求が著しく高額だった」「ホテルの部屋が予約内容と違った」などが想定されている。観光情報、落とし物・忘れ物、事件・事故、病気・けがなど、消費者トラブル以外は受け付けられない。
国民生活センターのホームページ内（http://www.kokusen.go.jp/tourists/index.html）には、多言語でホットラインについて紹介したＰＤＦ形式のリーフレットを掲載し、観光関係者が活用できるようにしている。
国民生活センターでは、東京オリンピック・パラリンピックなど訪日外国人旅行者の増加を見据え、ホットラインの周知を強化している。寄せられた相談の内容はデータベース化し、観光庁など関係機関と連携して外国人旅行者への注意喚起などにも活用していく。
訪日観光客消費者ホットラインはＴＥＬ03（5449）0906。受付時間は平日午前10時から午後4時まで（土・日曜、祝日、12月29日～1月3日を除く）。通話料金は自己負担となる。
