「秋休み」はやや期待はずれ? 空と陸の客足は思うように伸びず


 9〜10月は3連休が3回あり、行楽シーズンと重なって「旅行に出かける人も多くなりそう」(観光関係者)との期待もあったが、JRや航空系旅行会社の輸送や取り扱い実績を見ると、前年並みか若干上回る程度で推移したことが本社の調べで分かった。3連休即旅行とはいかず、やや期待外れの結果となったようだ。

 9月は敬老の日(17日)と秋分の日(23日)、10月は体育の日(8日)を中心に、土曜日を休むと3連休が3回あった。

 「おおむねは好調だった」というのはJR東日本。敬老の日の前後に東北地方で記録的な大雨が降ったことで、秋田新幹線が運休になるなどの影響は出たが、新幹線と特急列車の9月輸送実績は前年比2%増となった。

 同社は「今年は3連休が続き、列車の利用も多かったことから、さらに(観光業界が定着を目指す)『秋休み』の認知度が向上したのではないか」と話し、秋休み効果があったようだ。

 JR東海によると、東海道新幹線の旅客輸送実績は9月が前年同月比4%増、10月は1%増(10月18日時点)だった。特急列車については9月が6%増だったものの、10月は2%減に。「9月は3連休が2回あり、新幹線・在来線とも好調な実績となった。10月に関してもまずまず堅調」と言う。

 JR北海道の9月の実績は札幌都市圏では1.3%減、道内都市間で3.4%増だった。大幅増とはいかないが、昨年と比べると堅調に推移しており「旅客増加要素として、3連休は多少なりとも効果があったのでは」と話す。

 JALツアーズによると9月は前年超え、10月は前年を若干下回った。好調な方面は、募集型企画旅行では東北、中部、北陸、九州、沖縄で、「第2ブランドの『ふらり』に手ごたえがあった」という。3連休の効果については「若干はあるかもしれないが、明確には見て取れなかった」ととらえている。「夏休みは(1)旅費が高くなる(2)混んでいる(3)仕事の休みが取れない──などの理由で9月にシフトしている可能性もある」と話す。

 ANAセールスによると好調な方面は沖縄、九州で、沖縄は9月が7%増、10月が5%増。九州は9月が10%増、10月が3%増だった。売れ筋商品では沖縄の「旅ドキ沖縄」がトップ。九州に関しては「旅ドキ九州」が1番売れた。3連休効果については「大幅な伸びは見られなかった」としている。

 
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