「平城京フォーラム」に一般参加者1100人


フォーラムであいさつする荒井知事

フォーラムであいさつする荒井知事

 平城京と奈良県の歴史について多くの人に知ってもらおうと3月15日、「平城京フォーラム」が東京・丸の内の東京国際フォーラムで開かれた。抽選に当たった一般参加者1100人が参加した。

 2年後の2010年に平城宮跡を中心に開催する「平城遷都1300年記念事業」の一環として、平城遷都1300年記念事業協会が開いたもの。

 同協会副会長の荒井正吾奈良県知事は「1300年以上断絶せずに続いている国家は世界的にみても珍しい。本日のフォーラムが、どうして奈良に都が置かれたのか、どうして仏教が日本に定着したのか、などについて皆様が考えるきっかけになってくれればうれしい」とあいさつした。

 フォーラムでは2つの鼎談(ていだん)を行った。

 東大寺長老で文学博士の森本公誠師、音楽家の谷村新司氏、千田稔奈良県立図書情報館長(=国際日本文化研究センター教授)による鼎談「聖武天皇が伝えたもの」では、父親が奈良県出身という谷村氏が、06年10月に東大寺大仏殿前で8千人の聴衆を集めて開いたコンサートの思い出を披露。「諸外国から賓客を招いて行った『大仏開眼供養会』でも各国の音楽や舞踊が大仏殿前で供されたという。大仏殿前の金銅八角燈籠に音声菩薩(おんじょうぼさつ)が彫られているが、大仏殿前の広い空間は音と声で満たされる空間なのだろう」と音楽家らしい視点で東大寺を語った。

 続く鼎談では、薬師寺管主で法相宗管長の安田暎胤師と、5月5日に薬師寺で伎楽「三蔵法師求法の旅」を演じる俳優の滝田栄氏、千田館長が「玄奘三蔵が伝えたもの」を語りあった。西遊記で有名な三蔵法師は、唐から密出国し、自然条件の厳しいタクラマカン砂漠や天山山脈を越えてインドに渡り、出発から17年後に「般若心経」などの仏典を持ち帰った。日本のドラマや映画のイメージと違い、屈強かつ頭脳明晰な男だったのだろうなどと話した

フォーラムであいさつする荒井知事
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