KNT-CTホールディングス、新社長に近鉄HD米田取締役 丸山社長は会長に就任


新社長に内定した米田氏(右)と丸山氏

 KNT―CTホールディングス(HD)は10日、代表取締役社長の丸山隆司氏が代表取締役会長に就任し、新たに近鉄グループホールディングス(HD)取締役常務執行役員の米田昭正氏が代表取締役社長に就く人事を発表した。6月19日開催予定の株主総会、その後の取締役会で正式決定する。

 同社は、一昨年に丸山氏が社長に就任後、「集中と分散」を基本方針に事業構造改革を実施し、傘下の旅行会社の分社化など組織再編を行い、着型旅行需要の開拓に着手した。また、昨年4月には3カ年の中期経営計画を発表し、「Webファースト」「近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの一体化」を推進していた。しかし、19年3月期の決算では中計の目標を下回る結果となり、さらなる改革に迫られている。

丸山、米田両氏は同日、東京・白金台のシェラトン都ホテル東京で記者会見した。丸山氏は「当初思っていたよりも経 営環境が厳しい状況にある。私だけでは十分にリーダーシップが発揮できないと考えた」と、中期経営計画2年目での代表取締役異動の経緯を説明した。

 米田氏は「私の役割は、『丸山社長のもと進めてきたウェブを中心としたITの活用』『OTAにはない中身の濃い高付加価値商品の追求』『海外経験を生かしたグローバル戦略の推進』の三つだ」と方針を示した。強化項目としては、訪日旅行の受け入れ態勢、東京2020オリンピック・パラリンピックなどのイベント、MICE、アウトバウンドなどを挙げた。また、ホテル事業での経験について触れ「トラベルもホテルも同じホスピタリティ産業。ホスピタリティ産業の基本は顧客に喜んでいただくこと。笑顔のお客さまを見て幸福を感じることが神髄となる。お客さま、提供者、サプライヤーの三方が協力してお客さまに笑顔になっていただくことが究極の目標だ」と述べた。

 代表権を持つ二人の役割については、丸山氏がCEO、米田氏がCOOをそれぞれ担う。丸山氏は「力を合わせて難関を突破する」と強調した。

米田 昭正氏(よねだ・あきまさ)鳥取県出身。1982年4月近畿日本鉄道(現近鉄グループホールディングス)入社。アメリカ近鉄興業社長、近畿日本鉄道ホテル事業部長、近鉄ホテルシステムズ常務取締役伊勢志摩サミット対策室長などを歴任。18年6月から近鉄グループホールディングス取締役常務執行役員事業開発部(海外事業)、東京支社、名古屋支社および台北支社担当に就任。59歳。

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