日本旅行業協会(JATA)は2月24日、国内宿泊旅行拡大キャンペーン「もう一泊、もう一度(ひとたび)」の一環として、宿泊旅行拡大に貢献した旅行商品や取り組みを顕彰する「もう一泊、もう一度大賞」を発表した。グランプリは、旅行商品ではKNT(近畿日本ツーリスト)の「しばし京都人」、観光素材開発などの取り組みでは星野リゾート・トマムの「雲海テラス」に決まった。
昨年4〜12月に催行された宿泊旅行商品、商品化された地域の取り組みを対象とした。22団体から47点の応募があった。岡本伸之・帝京大学経済学部観光経営学科教授やJATA国内旅行委員会委員長である吉川勝久・KNT社長らを委員とする審査会で2月29日、グランプリなどを選んだ。
しばし京都人は、「本物の京都に触れるプラン。旅行というよりも“暮らす”感覚を打ち出している」(JATA)のが特徴。読み物風に仕上がったパンフレットも工夫されている。一方、雲海テラスは、雲を上から眺められる高地でお茶を飲む企画。「単純な観光素材だが、これまで取り上げなかったものに着目した」(同)。2作品は共に審査会で高い評価を受けた。
また、JTBの旅行商品「越後妻有 大地の芸術祭の里〜アートを道しるべに里山を巡る旅」は、グランプリに匹敵する作品と評され、ニューツーリズム開発部門賞と併せ審査員特別賞にも選ばれている。
JATAの興津泰則・国内・訪日旅行業務部長は「初めての実施だったが、いい内容の企画がたくさん集まった。宿泊拡大に向け次年度も継続していく」と話す。
その他の入賞は以下の通り。
【宿泊旅行価値創出賞】
JTB「お得な2泊チョイスプラン」▽北海道観光振興機構「泊まるたび巡るたび。北海道キャンペーン」▽びゅうトラベルサービス「1名様参加歓迎2連泊でめぐる たっぷりじっくり下北半島完全周遊の旅」▽読売旅行「お二人の『日本横断』の旅」
【ニューツーリズム開発部門賞】
全国農協観光協会「快汗 猫の手援農隊」▽日本旅行「赤色に染まる旅 秋の奥津渓と田舎&エコ体験」▽名鉄観光サービス「大人も子供も元気いっぱい日間賀島」
【審査員特別賞】
蒲郡市観光協会「周って楽しむ蒲郡の旅 がまごおり周樂旅行」▽休暇村大久野島「日本人よバカンスに目覚めなさい マンスリープラン」▽稲取温泉観光合同会社「Touch Down!東伊豆」