帝国ホテルが顧客満足1位 JCSI第4回調査


 サービス産業生産性協議会は10月27日、2026年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第4回調査の結果を発表した。シティホテルでは帝国ホテルが3指標とも帝国ホテルが1位となった。

 調査対象はシティホテル、ビジネスホテル、国内長距離交通、教育サービス、生命保険、損害保険、有料特急の7業種。公益財団法人日本生産性本部が運営するサービス産業生産性協議会が実施した。

 JCSIは、サービス産業の生産性を測るうえで重要な「顧客満足」等を数値化・可視化し、企業や業種の成長に資する情報として用いることを目的とした日本最大級の顧客満足度調査だ。顧客満足度と関連指標の計9指標を調査している。

 9指標のうち、経営目標に活用しやすい「顧客満足」「推奨意向(おすすめ度)」「感動指標」の3指標の結果を公表した。

各業種の1位は

3指標の1位は次の通り。

  • シティホテル:帝国ホテル(3指標とも)
  • ビジネスホテル:顧客満足はドーミーイン、推奨意向はダイワロイネットホテル、感動指標はドーミーイン
  • 国内長距離交通:顧客満足はスカイマーク、推奨意向はJAL、感動指標はスターフライヤー
  • 教育サービス:ECC(3指標とも)
  • 生命保険:顧客満足と推奨意向はコープ共済、感動指標はソニー生命
  • 損害保険:顧客満足と推奨意向は【自】ソニー損保、感動指標は【自】こくみん共済 coop
  • 【特別調査】有料特急:小田急電鉄(3指標とも)

 顧客満足は利用して感じた満足の度合い、推奨意向は利用したサービスのうれしい経験・楽しい経験をどの程度人に伝えるかを示す。感動指標は、利用した際に感動や驚くような経験をどの程度したかを表す。

顧客満足1位の連続記録

 顧客満足1位の企業・ブランドと年数は次の通り。

  • シティホテル:帝国ホテル(18年連続18回目)
  • ビジネスホテル:ドーミーイン(7年連続8回目)
  • 国内長距離交通:スカイマーク(2年ぶり5回目)
  • 教育サービス:ECC(3年連続3回目)
  • 生命保険:コープ共済(2年連続10回目)
  • 損害保険:【自】ソニー損保(7年連続11回目)
  • 有料特急:小田急電鉄(2年連続2回目)

業種別のスコア

 各業種のランキング対象のうち、原則として顧客満足・推奨意向・感動指標が中央値以上の企業・ブランドを3位まで掲載した。

シティホテル

 顧客満足は帝国ホテル81.6、ホテルオークラ80.2、ホテル日航79.3の順。推奨意向は帝国ホテル79.2、ホテルオークラ77.6、ホテル日航76.5。感動指標は帝国ホテル66.1、ホテルオークラ62.7、ホテル日航62.3だった。

ビジネスホテル

 顧客満足はドーミーイン80.7、東横イン79.3、ダイワロイネットホテル79.2。推奨意向はダイワロイネットホテル75.2、リッチモンドホテル74.7、ドーミーイン74.3。感動指標はドーミーイン62.2、リッチモンドホテル60.0、スーパーホテル58.1だった。

 Superiorクラスの1位は、顧客満足と感動指標がドーミーイン(80.7、62.2)、推奨意向がダイワロイネットホテル(75.2)。

 Standardクラスの顧客満足は東横イン79.3、スーパーホテル79.0、ホテルルートイン77.3。推奨意向はスーパーホテル72.8、東横イン72.2、ホテルルートイン71.7。感動指標はスーパーホテル58.1、アパホテル51.2だった。

国内長距離交通

 顧客満足はスカイマーク77.5、ソラシドエア76.0、JAL75.5。推奨意向はJAL71.0、スターフライヤー70.3、ソラシドエア69.6。感動指標はスターフライヤー51.3、スカイマーク50.5、ソラシドエア49.8だった。国内航空のサブカテゴリーも同じ結果。

 新幹線の顧客満足は東北新幹線73.8、北陸新幹線73.8、九州新幹線73.5。推奨意向は九州新幹線68.0、東北新幹線67.8、北陸新幹線67.6。感動指標は九州新幹線48.5、北陸新幹線48.1、東北新幹線46.6。

教育サービス

 顧客満足はECC73.9、ヤマハ72.8、公文式72.1。推奨意向はECC72.4、スタディサプリ68.6、ヤマハ68.2。感動指標はECC58.9、ヤマハ58.8、スタディサプリ52.7だった。

生命保険

 顧客満足はコープ共済77.9、都道府県民共済76.4、オリックス生命72.4。推奨意向はコープ共済70.8、都道府県民共済69.7、ソニー生命67.8。感動指標はソニー生命46.3、コープ共済46.0、オリックス生命とメットライフ生命が44.6で並んだ。

 共済組合では、コープ共済が3指標(77.9、70.8、46.0)で1位、都道府県民共済が2位(76.4、69.7、44.1)。

 保険会社の顧客満足はオリックス生命72.4、アフラック72.1、ソニー生命71.8。推奨意向はソニー生命67.8、メットライフ生命66.8、アフラック66.6。感動指標はソニー生命46.3、オリックス生命44.6、メットライフ生命44.6だった。

損害保険

 顧客満足は【自】ソニー損保75.4、【住】都道府県民共済74.8、【自】SBI損保と【自】東京海上日動が71.6。推奨意向は【自】ソニー損保70.2、【住】都道府県民共済69.0、【自】こくみん共済 coop66.9。感動指標は【自】こくみん共済 coop49.2、【自】ソニー損保46.3、【住】都道府県民共済44.0だった。

 自動車保険の顧客満足はソニー損保75.4、SBI損保と東京海上日動71.6、SOMPOダイレクト66.7。推奨意向はソニー損保70.2、こくみん共済 coop66.9。感動指標はこくみん共済 coop49.2、ソニー損保46.3、JA共済43.6。

 住宅・火災保険の顧客満足は都道府県民共済74.8、こくみん共済 coop71.0、あいおいニッセイ同和損保68.4。推奨意向は都道府県民共済69.0、こくみん共済 coop65.8、あいおいニッセイ同和損保64.6。感動指標は都道府県民共済44.0、こくみん共済 coop42.0、JA共済41.0だった。

【特別調査】有料特急

 顧客満足は小田急電鉄81.0、近畿日本鉄道79.0、東武鉄道74.7。推奨意向は小田急電鉄72.3、近畿日本鉄道71.1、東武鉄道69.1。感動指標は小田急電鉄55.7、東武鉄道55.3、近畿日本鉄道54.2だった。

調査の概要

 調査期間は2026年8月19日~9月1日。インターネット・モニターを用いた調査で、通算第89回にあたる。対象は7業種75企業・ブランド。回答者数は23,143人で、順位に含む66企業・ブランドの回答者は20,961人だった。

 回答は2段階で依頼した。1次回答では、性別・年代別・地域別の人口構成に配慮し、利用経験の有無を尋ねた。約14.0万人から回答を得た。今回に限り、令和8年熊本地震の影響を考慮し、熊本県の調査を一部自粛した。

 2次回答では、各対象の選定条件に当てはまる約400人に、サービスに関する具体的な評価を依頼した。回答依頼は1人につき1企業・ブランドのみ。順位に含めた企業・ブランドは300人以上の回答を確保した。質問数は約110問。

 指標は顧客期待、知覚品質、知覚価値、顧客満足、推奨意向、ロイヤルティ、感動指標、失望指標、CSR指標の計9。各指標は3問から5問で構成し、各設問は10段階で、回答から100点満点になるよう算出する。すべて満点なら100点、すべて最低点なら0点だ。企業・ブランドごとの回答者の点数の平均値をランキングにし、小数第2位を四捨五入する。同値は同順位とした。

 顧客満足は「全体満足」「選択満足」「生活満足」の3問で構成する。全体満足は「過去1年間の利用経験を踏まえて、●●●にどの程度満足していますか」、選択満足は「過去1年を振り返って、●●●を利用したことは、あなたにとって良い選択だったと思いますか」、生活満足は「●●●を利用することは、あなたの生活を豊かにすることに、どの程度役立っていると思いますか」と尋ねた。

 推奨意向は、人と話をする際に、商品の魅力(基本サービス)、会社としてのサービス(サービス環境)、従業員・窓口対応、情報提供・説明案内の4点を好ましい話題とするかを問う。具体的な設問は業種によって異なる。感動指標は「びっくりした」「うれしい」「楽しい」「興奮した」の4点をどの程度経験したかを尋ねた。

 ランキング対象外は、「300人以上確保」や「前回調査実績」等の条件を満たさない企業・ブランド。順位には含めていない。

回答者の選定条件と対象ブランド

 シティホテルは、2年以内に2回以上利用し、かつ1年以内に利用して発生した料金を見聞きした人が対象。ANAクラウンプラザホテル、帝国ホテル、プリンスホテル、ホテルオークラ、ホテル日航が指数化対象で、マリオット・インターナショナル、ホテルニューオータニ、リーガロイヤルホテルはランキング対象外だ。

 ビジネスホテルは、2年以内に2回以上宿泊し、1年以内に宿泊して料金を見聞きした人が対象。Superiorクラスはダイワロイネットホテル、ドーミーイン、リッチモンドホテル(東急ホテルズは対象外)。Standardクラスはアパホテル、コンフォートホテル、スーパーホテル、東横イン、ホテルルートイン。

 国内長距離交通は、最近1年間に2回以上利用し、利用料金を見聞きした人が対象。国内航空はAIR DO、ANA、ジェットスター・ジャパン、JAL、スカイマーク、スターフライヤー、ソラシドエア、Peach Aviation(フジドリームエアラインズは対象外)。新幹線は九州、山陽、東海道、東北、北陸の5新幹線。

 教育サービスは、最近1年間に家庭で受講料を支払い、受講料と内容を本人が見聞きした人が対象。ECC、公文式、進研ゼミ、スタディサプリ、ヤマハが対象だ。

 生命保険は、最近3年間に保険金・給付金・見舞金等の受取・支払請求の経験がある人が対象。共済組合はコープ共済、こくみん共済 coop、JA共済、都道府県民共済。保険会社はアフラック、オリックス生命、かんぽ生命、住友生命、ソニー生命、第一生命、日本生命、明治安田生命、メットライフ生命(アクサ生命、フコク生命は対象外)。

 損害保険は、最近3年間の経験が条件。自動車保険は保険金等の受取・支払請求または保険のロードサービス、住宅・火災保険は保険金等の受取・支払請求または契約変更手続きだ。自動車保険はあいおいニッセイ同和損保、SBI損保、こくみん共済 coop、JA共済、ソニー損保、損保ジャパン、SOMPOダイレクト、東京海上日動、三井住友海上(チューリッヒ、三井ダイレクトは対象外)。住宅・火災保険は7ブランドで、あいおいニッセイ同和損保、こくみん共済 coop、JA共済、損保ジャパン、東京海上日動、都道府県民共済、三井住友海上。

 有料特急は、最近1年間に2回以上利用し、利用料金を見聞きした人が対象。小田急電鉄、近畿日本鉄道、JR東海(在来線)、JR西日本(在来線)、JR東日本(在来線)、東武鉄道の6社だ。

2026年度の調査スケジュール

  • 第1回(2026年4月、6月9日発表):     自動車販売店、飲食、カフェ、エンタテインメント、携帯電話、証券、特別調査のMVNO
  • 第2回(2026年5~6月、7月28日発表):百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、宅配便、特別調査のQRコード決済、ショッピングセンター
  • 第3回(2026年7月、9月15日発表):  通信販売、旅行、フィットネスクラブ、銀行、クレジットカード、特別調査の電力小売
  • 第4回(2026年8~9月、10月27日発表):今回の7業種
  • 第5回(2026年10月、12月発表予定):家電量販店、生活用品店/ホームセンター、衣料品店、各種専門店、近郊鉄道、特別調査の映画館、路線バス(関東)、スポーツ観戦(NPBセリーグ)
 
 

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