切り立つ断崖の間に架かる後曳橋を走る黒部峡谷トロッコ電車
富山県・黒部峡谷の宇奈月から欅平までを結ぶ「黒部峡谷トロッコ電車」が10月1日、復旧工事を終え、約2年半ぶりに全線で運行を再開した。今月から始まった黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放や紅葉シーズンを控え、来訪を呼び掛けている。
同鉄道は大正末期から、黒部川の電源開発を目的に敷設された。発電設備などの保守専用駅が多く、一般客が乗降できるのは全10駅のうち4駅のみ。能登半島地震の影響で線路が損傷し、全長約20キロのうち約12キロ地点にある猫又駅までの折り返し運行が続いていた。
宇奈月駅近くには、鮮やかな赤色が特徴の山彦橋(遊歩道)があり、新山彦橋を渡るトロッコ電車を間近に楽しめる。その先にある柳橋周辺では、赤色の湖面橋と周囲の山々を彩る紅葉、エメラルドグリーンの湖面のコントラストが見どころだ。
黒部峡谷を代表する風景の一つが、黒薙駅を出てすぐ、切り立つ断崖の間に架かる「後曳橋」。V字峡谷を縫うように走り、車窓から迫力ある峡谷美や清流を望める。
運行再開に伴い、保守専用駅の猫又駅での乗降はできなくなった。「日本で唯一『猫』の付く駅として、公式キャラクター『またにゃん』を作ってPRしてきたが、今後は別の場所に移すことなども含め、(活用方法を)模索中だ」と黒部峡谷鉄道営業部営業企画・広報グループの谷本悟チーフマネージャー。
運賃は宇奈月―欅平間で大人2480円、子供1240円(片道、普通客車の場合)で、今季の営業は、冬季の積雪に備え11月30日まで。欅平駅周辺では復旧工事が続いているため、欅平駅と欅平ビジターセンターのみ立ち入り可能。

切り立つ断崖の間に架かる後曳橋を走る黒部峡谷トロッコ電車




