コイン式全自動洗濯機「完洗16」の設置イメージ
コインランドリー専門会社のファミリーレンタリース(東京都八王子市)は、新製品のコイン式全自動洗濯機「完洗16(イチロク)」の提案を強化している。「コインランドリーの常識を再設計した。洗濯時間は、従来に比べ約半分の最短16分で完了する。1台で約2台分の回転率を達成した次世代型モデル」と同社。
ファミリーレンタリースからの要望を受け、コインランドリーメーカーのアクア(東京都中央区)と、洗剤研究開発会社の3社で開発に至った。9月末日時点で全国22の宿泊施設が採用。今年度中に千台の導入を目指している。
開発のきっかけは、能登半島地震での洗濯支援だった。被災地では多くの洗濯待ちが発生。限られた機器と水で多くの洗濯を行う必要があり、洗剤の代わりに重曹を使用した経験から、従来の洗濯工程そのものを見直し、開発を進めた。
宿泊業界ではインバウンド観光客を中心に長期滞在のニーズが増している。それに伴いコインランドリー需要が高まる中、同社は「限られたランドリースペースでは機器の増設に限界がある。給排水設備などの設備費に加え、水道光熱費の上昇も負担となっている」と指摘。回転能力の向上とランニングコスト削減を両立する新製品の開発をアクアへ依頼した。
新製品の開発を主導したアクア製品開発部の野呂勝氏は、「専用洗剤との組み合わせで標準仕様とは異なる運転コースを開発した。プログラム開発には約3~4カ月を要したが、機器への負荷検証も実施済み」と話す。
新製品は従来の「洗い、すすぎ、すすぎ、脱水」という工程を見直し、「洗い、簡易すすぎ、脱水」で洗濯を完了させる。すすぎに頼らない専用洗剤に合わせて工程プログラムを最適化した、新しい洗濯理論に基づく設計が最大の特徴だ。
共同開発のコインランドリー専用洗剤「重珊水(じゅうさんすい)」を使用することで、洗濯時間に加え、水と電気の使用量も大幅に削減できる。重珊水は、植物由来の特殊な非イオン界面活性剤と海藻エキスを配合。衣類への負荷を抑え、高い洗浄力を備える。今後、水道光熱費の上昇が見込まれる中、ランニングコスト削減にもつながるとしている。
導入施設では効果も表れている。ファミリー企画販促部の田口直美氏は、「16分で洗濯が完了することで混雑や待ち時間が改善し、回転率が向上した。導入後のランドリー売り上げが従来比で約2倍となった施設もある。節水、節電による運営コスト削減にもつながっている」と話している。
同社は、すすぎに頼らない専用洗剤に合わせた洗濯プログラムについて特許を出願している。今後は販売代理店でも取り扱える体制を整え、全国への展開を進める方針だ。
問い合わせ先はファミリーレンタリース電話042(623)8511。

コイン式全自動洗濯機「完洗16」の設置イメージ

「重珊水」のイメージ

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