北陸信越運輸局は9月29日、観光庁の宿泊旅行統計調査(令和8年6月分・第2次速報)に基づき、管内4県(新潟県、長野県、富山県、石川県)の集計結果を公表した。
令和8年6月の管内延べ宿泊者数は296万人泊で、前年同月比3.8%増。外国人延べ宿泊者数は31万人泊で同2.7%増、日本人延べ宿泊者数は265万人泊で同3.9%増だった。
富山県が日本人宿泊者数で29.2%増の突出した伸び
県別では、富山県の動きが特に目立つ。
延べ宿泊者数は35万人泊で前年同月比24.4%増。そのうち日本人延べ宿泊者数は32万人泊で同29.2%増と、管内4県の中で最も高い伸び率を記録した。
一方で、富山県の外国人延べ宿泊者数は2万人泊で前年同月比16.2%減と落ち込んだ。客室稼働率は6月で57.2%となり、前年同月を5.1ポイント上回った。
石川県の延べ宿泊者数は69万人泊で前年同月比3.9%増。外国人延べ宿泊者数は14万人泊で同4.1%増、日本人延べ宿泊者数は54万人泊で同3.9%増だった。なお、石川県の数値には令和6年能登半島地震の二次避難者などが含まれている可能性があると、北陸信越運輸局は明記している。
新潟県の延べ宿泊者数は71万人泊で前年同月比1.8%増。日本人延べ宿泊者数は68万人泊で同2.2%増となった一方、外国人延べ宿泊者数は3万人泊で同4.9%減と微減した。
長野県の延べ宿泊者数は122万人泊で前年同月比0.1%増とほぼ横ばい。外国人延べ宿泊者数は11万人泊で同8.6%増と堅調だったが、日本人延べ宿泊者数は111万人泊で同0.7%減とわずかに下回った。
管内の客室稼働率、前年を1.5ポイント上回る
令和8年6月の管内全体の宿泊施設客室稼働率は42.8%で、前年同月を1.5ポイント上回った。
県別の稼働率と前年同月差は以下の通りだ。
- 富山県:57.2%(前年同月比+5.1ポイント)
- 石川県:58.4%(前年同月比+5.2ポイント)
- 長野県:33.8%(前年同月比+0.5ポイント)
- 新潟県:42.5%(前年同月比-0.4ポイント)
富山県と石川県がいずれも5ポイント超の大幅な改善を示した。
令和8年1月から調査設計を変更、比較には留意が必要
数値の解釈にあたっては注意点がある。
宿泊旅行統計調査では令和8年1月分調査から、統計精度向上のため層化基準を「従業員数」から「客室数」へと変更した。客室数20室以上の事業所は全数(悉皆)調査、客室数1室から19室の事業所はサンプル調査(都道府県ごとに標本抽出率を設定)という方式だ。
北陸信越運輸局は「対前年(同月)比、対前年(同月)差の解釈にあたっては、見直しの影響が含まれている可能性がある」と明記している。また、当資料の数値は暫定値であり、確定値において数値が変更されることがあるとも付記している。
令和8年6月分(第2次速報)の調査施設数と有効回収率は以下の通り。
- 客室数20室以上:13,243施設、有効回収率52.1%
- 客室数20室未満:7,598施設、有効回収率31.6%
- 全体:20,841施設、有効回収率44.6%
1〜6月の累計でも管内は全国を上回る推移
令和8年1月から6月の管内延べ宿泊者数の累計は、データ表上で確認できる範囲で全体的な水準を維持している。
各県の1〜6月累計延べ宿泊者数(令和8年)は次の通りだ。
- 新潟県:507万2,910人泊(前年同期比105.2%)
- 長野県:858万4,690人泊(前年同期比96.6%)
- 富山県:210万1,520人泊(前年同期比124.9%)
- 石川県:441万4,740人泊(前年同期比102.4%)
富山県の1〜6月累計の伸びが際立っており、前年同期比124.9%と4県の中で最も高い水準となっている。
外国人延べ宿泊者数の1〜6月累計では、石川県が104.8%と前年同期を上回った一方、富山県は76.6%と低水準にとどまっている。長野県は110.7%と堅調な伸びを示した。
全国との比較
全国の令和8年6月の延べ宿泊者数は4,581万5,140人泊で、前年同月比91.6%と減少している。これに対して北陸信越管内は前年同月比103.8%と全国を上回る水準を維持しており、地域の宿泊需要が底堅い動きを見せていることが数値に表れている。
全国の外国人延べ宿泊者数も令和8年6月は1,221万9,870人泊で前年同月比86.0%と落ち込んでいる。管内の外国人延べ宿泊者数(31万1,860人泊、前年同月比102.7%)は全国傾向とは異なる動きを示した。




