2026年10月1日、東海道・山陽新幹線にグリーン車を上回る最上位クラス「Supreme Class(スプリームクラス)」のサービスが開始される。私は一足早く個室タイプの「Supreme Class Cabin(スプリームクラスキャビン)」を体験する機会に恵まれた。
1990年代に東海道・山陽新幹線に導入されていた個室を利用したことがあるが、その時以上にぜいたくな個室になっており、まず驚いたのは、扉を閉めた瞬間に通常の新幹線とは別世界になったことだ。電子錠付きの完全個室で、交通系ICカードやQRコードで解錠し、周囲の視線や会話を気にせず、仕事にも休息にも集中できる。
個室は2室あり、7号車は1席のシートと向かい側のソファで最大2人利用できる。10号車は1人専用で、自分だけの時間を確保したい人におすすめだ。休息はもちろん、オンライン会議や携帯電話での通話も可能で、周囲を気にせず新幹線車内で過ごせる。
両室とも座席は最大130度まで倒せ、レッグレスト、腰を支えるランバーサポート、シートヒーターも装備している。実際に座ると、座り心地が良く、体型を問わず体にフィットし、長距離移動でも疲れ知らずのシートになっている。発表時に唯一懸念したのが座席の固定式で、7号車は博多向き、10号車は東京向きで固定され、進行方向によっては後ろ向きになるが、実際に座るとほとんど気にならなかった。
また室内のタブレットでは、座席のリクライニングだけでなく、照明の色や明るさ、空調、さらに車内放送の音量まで調整できる。照明は「ビジネス」「リラックス」「おやすみ」など、場面に合わせた設定も用意され、状況に応じて使い分けられる。5G対応の透明ガラスアンテナを使った専用Wi-Fiもあり、以前よりつながりやすくなっている。
ウェルカムサービスとして飲み物とお菓子が提供されるほか、限定の飲み物や軽食もタブレットで注文できる。
予約はエクスプレス予約とスマートEX限定で、料金はエクスプレス予約の通常期「のぞみ」で、東京―新大阪間で最大2人が入れる7号車は6万500円(1名利用時)、1人利用10号車4万2100円。7号車を2人で使う場合、同行者は乗車券・特急券(自由席でOK)が別途必要となる。
サービス開始時は「のぞみ」が1日4往復、「ひかり」「こだま」が各1往復の合計1日6往復が固定で、それ以外は当日の運行状況で投入され、当日決定の列車は当日の朝5時30分から発売される。1編成2室だけに予約争奪戦は必至であるが、興味のある人はぜひトライしていただきたい。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)




