【交通トレンド分析347】JALが羽田―小松線を10月末から2往復減便。ANAと合わせて6往復に 鳥海高太朗


 羽田空港と小松空港を結ぶ空の便が、さらに縮小することになった。昨年10月まではJALが1日6往復、ANAが1日4往復、合わせて10往復が運航されていた。しかしANAは2025年10月26日の冬ダイヤから2往復を減便し、1日2往復に半減。JALの6往復と合わせて、現在は1日8往復となっている。さらにJALも今年10月25日から2往復を減便し、1日4往復とすることを8月18日に発表した。

 これによりANAの2往復と合わせて羽田―小松線は1日6往復となり、昨年10月までと比べると、わずか1年で4往復が減ることになる。

 これはある意味、仕方がない部分もある。背景にあるのが、首都圏と北陸を結ぶ移動手段として北陸新幹線が定着し、さらに2024年3月には金沢駅から福井駅を経由して敦賀駅まで延伸したことで福井県内からも北陸新幹線が便利になり、存在感が一段と高まっていることだ。

 東京駅から金沢駅までは、速達タイプの「かがやき」を利用すれば2時間半前後で移動できる。航空機は飛行時間だけを見れば約1時間だが、羽田空港までの移動や保安検査、小松空港到着後に金沢市内までバスで移動する時間も必要になる。北陸新幹線で金沢へ向かう場合、東京駅・上野駅・大宮駅などからそのまま乗車でき、乗り換えなしで金沢駅まで到着できる新幹線の利便性は高い。

 さらに北陸新幹線では、週末や夏休み、お盆、年末年始などの繁忙期を中心に「かがやき」などの臨時列車が数多く設定され、需要の多い時間帯には輸送力を増やしている。新幹線は需要に応じて臨時列車を追加しやすく、繁忙期でも輸送力を増強できることが強みだ。

 全車指定席の「かがやき」を中心に選択肢が増えることで、利用者にとっても予定を組みやすい。それでも私自身、お盆より少し前の平日の朝、「かがやき」を当日利用しようとしたが、満席で乗れずに自由席のある「はくたか」で移動した。今年のお盆期間も「かがやき」「はくたか」の利用者は前年を上回り、1日平均では2015年の金沢開業以降、お盆期間として最多となった。

 2015年に北陸新幹線が金沢駅まで開業して以降、首都圏―金沢間では鉄道優位の流れが続いてきたが、敦賀延伸も含めて、年々新幹線が中心になっている。今回、ANAに続いてJALも大幅な減便に踏み切ることで、その傾向はさらに鮮明になる。

 ただ、小松空港も使い勝手の良い空港であり、ビジネス客・観光客ともに飛行機を利用している人もおり、決して搭乗率は低くない。便数は減るが、これからも飛び続けてほしい。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
 

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