夏旅の「3つの壁」は暑い・混む・高い――4人に1人が暑さで旅行を変更、交通費割引で97.7%が旅行に前向き


 WILLER MARKETING株式会社は8月26日、2024年以降に予約サイト「WILLER TRAVEL」で高速バスを予約・利用した経験のある全国の男女1,662人を対象に「夏・秋の旅行動向と移動手段に関するアンケート」を実施、その結果を発表した。

 調査期間は2026年8月13日から17日。インターネット調査で実施した。

 調査によると、今年の夏(7〜8月)に暑さを理由に旅行を取りやめた、もしくは旅行の時期を秋以降へ変更したと回答した人は23.9%(398人)に上り、約4人に1人が夏旅を変更したことが明らかになった。

 また、夏休み期間(7〜8月)と秋(9〜11月)を比較した場合、75.3%(1,250人)が「秋のほうが旅行に行きやすい」と回答。その理由として「暑さが和らぐ」「混雑が少ない」「費用が安くなる」が上位を占め、同社は「暑い・混む・高い」の3つが夏旅における”3つの壁”となっていると分析した。

 さらに、旅行にかけたい交通費(往復)と実際にかかると思う交通費を比較したところ、53.1%(883人)が「実際にかかると思う交通費」のほうが「かけたい交通費」より高いと認識していることも判明した。

 暑さを理由に旅行を変更した人に対し「もし交通費が割引になるキャンペーンがあれば旅行への意欲は変わるか」と聞いたところ、54.0%(215人)が「ぜひ旅行したい」と回答。「前向きに検討したい」の43.7%(174人)と合わせると97.7%(389人)が旅行に前向きな意向を示した。

## 4人に1人が夏旅を変更、変更先の6割超が「9月以降」

 「この夏(7〜8月)、暑さを理由に旅行を取りやめた、もしくは暑さを理由に旅行の時期を秋以降へ変更しましたか?」という問いに対し、「した」と回答したのは23.9%(398人)だった。

 変更した398人に変更後の旅行時期を聞いたところ、「10月」が27.6%(110人)で最多。次いで「9月上旬〜中旬(シルバーウィーク含む)」が24.4%(97人)、「時期は決まっていない」が26.9%(107人)、「11月以降」が12.8%(51人)、「旅行自体を断念した」が8.3%(33人)と続いた。

 9月以降へ旅行時期を変更した人は合計64.8%(258人)に達し、暑さを避けて秋以降へ旅行時期をずらす動きが数字に表れた。

## 75.3%が「秋のほうが行きやすい」、理由トップは「暑さが和らぐ」81.7%

 夏休み期間(7〜8月)と秋(9〜11月)を比較し、秋のほうが旅行に行きやすいと感じるかを尋ねたところ、「感じる」が43.0%(714人)、「どちらかといえば感じる」が32.3%(536人)で、合計75.3%(1,250人)が秋の旅行のしやすさを支持した。「どちらともいえない」は17.3%(288人)、「あまり感じない」は5.4%(89人)、「感じない」は2.1%(35人)だった。

 「感じる」と回答した714人に理由を最大3つまで聞いたところ(複数回答)、「暑さが和らぐため」が81.7%(583人)で最多。「混雑が少ないため」が49.6%(354人)、「費用が安くなるため」が47.6%(340人)、「休みが取りやすいため」が14.3%(102人)と続いた。

 この結果について同社は、夏の旅行には「暑さ」だけでなく「混雑している」「費用がかかる」という複数のハードルがあると指摘。「暑い・混む・高い」の3つが、夏に旅行へ出かける際の”3つの壁”となっていると述べた。

## 暑さで変更した人は物価高への対応も積極的、「移動手段を安いものに変えた」が36.7%

 物価高の影響による旅行行動について、暑さで旅行を変更した人(n=398)と変更しなかった人(n=1,264)を比較した結果も明らかになった。

 暑さを理由に旅行を変更した398人では、「移動手段を安いものに変えた」が36.7%(146人)となり、変更していない1,264人の28.8%(364人)を7.9ポイント上回った。

 「早割・格安チケットの活用」は変更した人が32.7%(130人)、変更していない人が24.4%(309人)で8.3ポイントの差。「日程をずらす」は変更した人が29.4%(117人)、変更していない人が13.3%(168人)で、16.1ポイントの大きな開きがあった。

 「旅行先を近場にした」は変更した人が18.8%(75人)、変更していない人が9.3%(117人)。「旅行回数を減らす」は変更した人が24.4%(97人)、変更していない人が16.8%(212人)だった。

 一方、「特に変わっていない」は変更した人が18.1%(72人)にとどまり、変更していない人の38.7%(489人)と比べて20.6ポイント低かった。

 また、「高速バスの利用」については、変更した人が32.4%(129人)、変更していない人が30.1%(380人)と、両グループともに3割前後で推移した。

 同社は「暑さや物価高といった旅行環境の変化に対し、旅行を取りやめたり時期を変更したりする人がいる一方で、日程をずらす、移動手段を変える、お得なチケットを活用するなど、旅の仕方を柔軟に変えていることがうかがえる」とコメントした。

## 53.1%が「払いたい交通費」より「実際にかかる交通費」を高く認識

 旅行にかけたい交通費(往復)と実際にかかると思う交通費をクロス集計した結果、53.1%(883人)が「実際にかかると思う交通費」のほうが「かけたい交通費」を上回ると回答した。希望する交通費と実際にかかると思う交通費が同じだった人は41.5%(689人)、実際にかかると思う交通費が希望額を下回った人は5.4%(90人)だった。

 特に、旅行にかけたい交通費を「5,001〜10,000円」と回答した556人では、71.4%(397人)が希望額を上回る交通費を想定。そのうち61.0%(339人)が「10,001〜20,000円」、9.4%(52人)が「20,001〜30,000円」、1.1%(6人)が「30,001円以上」を想定していた。

 同社は「旅行者にとって交通費は、単にできれば安くしたい費用ではなく、旅行を計画する際の一つのハードルとなっていることがうかがえる」と分析した。

## 交通費割引があれば、変更経験者の97.7%が旅行に前向き

 「もし交通費が割引になるキャンペーンがあれば、旅行への意欲は変わりますか?」という問いに対し、暑さを理由に旅行を取りやめたまたは秋以降へ変更した398人のうち、「ぜひ旅行したい」が54.0%(215人)、「前向きに検討したい」が43.7%(174人)で、合わせて97.7%(389人)が旅行に前向きと回答した。「変わらない」はわずか2.3%(9人)だった。

 暑さを理由に旅行を変更していない1,264人では、「ぜひ旅行したい」が47.0%(594人)、「前向きに検討したい」が47.9%(605人)だった。

 また、「秋のほうが旅行に行きやすい」と「感じる」と回答した人では57.0%(407人)が「ぜひ旅行したい」と答え、全体の「ぜひ旅行したい」48.7%(809人)を8.3ポイント上回る結果となった。

 同社は「秋の旅行を前向きに考えている人や、暑さを理由に夏の旅行を見送った人にとって、交通費の負担軽減が次の旅行へ踏み出すきっかけの一つになる可能性が示された」とした。

## 「夏に行かない」ではなく「秋に行く」という選択肢

 今回の調査結果を踏まえ、同社は次のようにまとめた。

 「今回の調査から見えてきたのは、夏の暑さや物価高によって旅行を取り巻く環境が厳しくなっている一方で、旅行したいという気持ちそのものが失われているわけではないということだ。暑さが厳しいなら時期をずらす。混雑が気になるならピークを避ける。費用が気になるなら移動手段やチケットを工夫する。旅行の行く・行かないの二択ではなく、いつ行くか、どう移動するかを変えることで、旅に出る選択肢は広がる」

 暑さを理由に旅行を変更した人のうち64.8%(258人)が9月以降へ旅行時期を変更し、75.3%(1,250人)が秋のほうが旅行に行きやすいと回答している現状を踏まえ、同社は「夏に行けないから今年は旅行しないのではなく、少し時期をずらして秋に旅をするという選択肢がある」と強調した。

 
 

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