鳥海氏
夏休みは旅行シーズンであることから1年の中でも国内線の利用者が最も多い時期だ。私も夏休みに入ってから羽田―沖縄線を利用したが満席であることに加えて、子供連れの姿が目立った。機内もいつもよりにぎやかだ。
この時期に飛行機を利用する際に最も大切なのは、「時間に余裕を持って空港へ向かう」ことである。私自身も夏休み期間中は、普段より30分ほど早く空港へ到着することを心がけている。
その理由の一つが、手荷物を預ける利用者の増加で、手荷物預けカウンターには普段以上の列ができやすい。夏休みは家族旅行や長期旅行が多く、大きなスーツケースを預ける人が一気に増える。そのため、マイレージ上級会員向けの優先カウンターであっても、この時期は行列になることが珍しくなく、普段と同じ感覚で空港へ行くと予想以上に時間がかかることがある。
さらに今年は機内持ち込み手荷物のルール変更にも注意したい。国内の主要航空会社では4月以降、機内へ持ち込める荷物は「頭上の収納棚に入れる手荷物」と「前の座席下に収まる身の回り品」の合計2個までという運用がより明確になった。空港内で購入した土産や買い物袋も、そのままでは別の荷物として数えられるため、バッグの中へ収納する必要がある。またANAでは、座席下に置く荷物についてサイズの目安をより明確に示しており(40×30×20センチ)、これまで機内へ持ち込んでいた荷物を預ける人が増えている。
加えて保安検査場も夏休みは混雑しやすい。朝の出発便が集中する時間帯には長い列ができることもあり、チェックインが済んでいても保安検査を通過するまでに予想以上の時間を要するケースがある。多くの航空会社では国内線の搭乗手続き締め切りを出発20分前としているが、混雑時にはそこから逆算して行動すると余裕がなくなる。
車で空港へ向かう人は、駐車場の混雑にも注意が必要だ。羽田空港では駐車料金改定後に利用台数はやや落ち着いたものの、夏休みなどの繁忙期には満車となる日も少なくない。事前に駐車場の混雑状況を確認し、必要に応じて公共交通機関の利用も検討したい。
夏休みの国内線利用では、出発の1時間前を目安に空港へ到着するくらいが安心だ。もし早く着いたとしても、レストランやカフェで食事をしたり、展望デッキから飛行機を眺めたりと、空港で過ごす時間も旅の楽しみの一つになる。慌ただしく搭乗口へ向かうよりも、時間にゆとりを持つことが、快適な夏の空の旅につながるだろう。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)




