夜行バスが「宿泊代わり」に 宿泊予定者の9割がホテル代高騰を実感、3人に1人が「バス泊」で節約


 

WILLER EXPRESS株式会社は2026年7月24日、2026年夏休み期間(7月・8月)における国内旅行スタイルと高速バス利用に関するアンケート調査の結果を発表した。

 宿泊予定者の90.3%がホテル・旅館等の宿泊料金を「高い」と感じており、ホテル料金の高騰や空室不足を理由に旅行計画を見直した人のうち31.9%が「夜行バスで移動しながら宿泊を省いた(またはホテル代を節約した)」と回答。夜行バスを「移動手段」ではなく「宿泊代替」として活用する「バス泊」という旅行スタイルが広がりつつあることが明らかになった。

調査概要

 調査名は「夏休みの旅行スタイルと高速バス(WILLER EXPRESS)利用に関するアンケート」。全国の男女1,100名を対象に、2026年7月にインターネット調査で実施した。

宿泊予定者の9割がホテル代高騰を実感

 今年の夏休みに1泊以上の泊まりがけ旅行を予定しているのは、国内旅行予定者・検討者848名のうち708名(83.5%)だった。

 宿泊予定者に宿泊料金について尋ねたところ、「非常に高いと感じた」が55.6%(394名)、「やや高いと感じた」が34.6%(245名)となり、合計90.3%が宿泊費の高騰を実感していると回答した。

 さらに、ホテル料金の高さや空室不足を感じた人のうち71.2%が、旅行日程・宿泊先・泊数・移動手段など何らかの形で旅行計画を見直したと答えており、宿泊環境の変化が旅行行動に大きな影響を与えている実態が浮き彫りになった。

 なお、同社が2025年6月に実施した「旅行におけるホテル利用に関するアンケート」(有効回答1,226名)では、宿泊料金の高騰実感者は93.5%だった。今回の調査では90.3%と前回から3.2ポイント低下したものの、依然として約9割が宿泊費の高さを実感しており、高止まりの状況が続いている。

旅行計画の見直し内容

 ホテル料金の高騰・空室不足を理由に旅行計画を見直した人(複数回答可)の回答内訳は以下の通り。

  • 夜行バスで移動しながら宿泊を省いた/ホテル代を節約した:204名(31.9%)
  • 宿泊費が安い日に旅行日程を変えた:198名(31.0%)
  • ホテルより安いカプセルホテル・ゲストハウス等を選んだ:123名(19.2%)
  • 泊数を減らした:79名(12.4%)
  • 旅行先を変えた:57名(8.9%)

 夜行バスで宿泊を省く・節約するという選択が、日程変更と並んで最も多い対応策となった。

「バス泊」への関心は75%超 実行・検討層も過半数

 宿泊予定者708名に対し、夜行バスを「宿泊手段(ホテル代わり)」として利用することへの関心を尋ねたところ、「すでに予約・利用した」が21.3%(151名)、「検討・予約中」が33.3%(236名)となった。

 実際に利用した人と利用を検討している人を合わせると54.7%にのぼる。さらに「少し気になっているが、まだ検討していない」(20.5%)まで含めると、「バス泊」への関心は75.1%に達した。

 「バス泊」を検討・選択した理由(複数回答可)では、「ホテル代と交通費が同時に節約できるから」が43.0%(229名)で最多。「朝から現地で行動できる(早朝着)ので便利だから」が28.8%(153名)、「夜を有効に使えてタイムパフォーマンスが高いから」が23.7%(126名)と続いた。

 宿泊費と移動費を同時に抑えられる点が最大の魅力とされながら、早朝到着による滞在時間の有効活用や、移動中に睡眠を確保できるタイムパフォーマンスの高さも評価されていることがわかった。

ホテル予約難の経験者ほど「バス泊」を現実的に検討

 訪日外国人観光客の増加などを背景に、希望のエリアや日程でホテルを予約できない経験について尋ねたところ、「ホテル料金が想定以上に高く、予約自体を諦めた」が19.9%(219名)、「希望のホテルが予約できず、別の宿泊先に変更した」が8.2%(90名)となり、合計28.1%がホテル料金の高騰・予約難を経験していた。
 
 このホテル料金の高騰・予約難を経験した人のうち、宿泊予定があり「バス泊」に関する設問へ回答した人では84.3%(209名)が「バス泊」に関心を示した。「すでに予約・利用/検討・予約中」の実行・検討層は62.5%(155名)に達しており、ホテル料金の高騰や予約難を背景に「バス泊」が有力な代替手段として選ばれていることが示された。

1万円以上の節約を期待する声が過半数

 「バス泊」で「移動手段(片道)+ホテル(1泊)」を置き換えた場合に節約できる金額について尋ねたところ、1回の旅行で「1万円以上節約できる」と考える人は56.4%を占めた。

 節約期待額の内訳は以下の通り。

  • 1万円〜1万4,999円:32.8%(361名)
  • 5,000円〜9,999円:28.7%(316名)
  • 1万5,000円〜1万9,999円:15.5%(170名)
  • 2万円以上:8.1%(89名)
  • 5,000円未満:3.5%(39名)
  • わからない・想像がつかない:11.4%(125名)

 「5,000円以上節約できる」と回答した人まで含めると85.1%にのぼり、多くの人が「バス泊」による高い節約効果を期待している実態が明らかになった。

都市観光・ライブ遠征との親和性が高い

 「バス泊」を活用したいシーンについては、宿泊予定者全体では「ライブ・コンサート・フェスの遠征」が44.7%で最多となり、「都市観光で早朝から夜まで動きたいとき」が43.1%と続いた。

 「バス泊」の実行・検討層に絞ると、「都市観光で早朝から夜まで動きたいとき」が48.3%、「ライブ・コンサート・フェスの遠征」が45.7%、「テーマパーク(TDR・USJ)で開園から閉園まで楽しみたいとき」が24.0%、「花火大会・夏祭りで終電を気にせず楽しみたいとき」が13.4%、「海・山・温泉などの夏のレジャー旅行」が12.7%だった。

 行き先としては「東京・首都圏」が45.5%(176名)、「大阪・関西」が39.3%(152名)と、都市部への移動ニーズが際立って高い傾向が見られた。「名古屋・中部」が22.0%(85名)、「仙台・東北」が14.2%(55名)、「福岡・九州」が13.2%(51名)と続いた。

 「バス泊」が宿泊費を抑えるだけでなく、移動時間を有効活用することで現地での滞在時間を最大化できる移動スタイルとして、都市型レジャーとの親和性の高さが改めて示された結果となった。

最大の不安は睡眠の質 利用経験者の7割超が満足

 「バス泊」に対する不安点(複数回答可)では、「睡眠の質が不安(うまく眠れるか心配)」が64.7%(712名)で最多。「洗顔・歯磨き・シャワーができない」が40.4%(444名)、「プライバシーが十分確保されるか不安」が26.2%(288名)、「荷物の保管場所が少ない」が20.4%(224名)、「SA(サービスエリア)停車で目が覚めてしまう」が17.1%(188名)と続いた。「特に不安はない」と回答した人は12.6%(139名)にとどまった。

 一方、WILLER EXPRESSの夜行バスを「バス泊」として利用した経験がある人の総合満足度では、「非常に満足」「満足」が73.6%と7割を超えた。ホテル代わりの快適性について「十分許容できる以上」と答えた人は77.6%、価格差の許容感として「5,000円以上安ければ十分」と答えた人は75.4%に達した。

 利用したいシートタイプ(複数回答可)では、カノピー付きの「RELAXシリーズ」(4列)が50.0%で最多。「PRIME/PREMIUM」(3列独立シート・大型カノピー付き)が36.0%、「女性専用席/女性安心シート」(隣が必ず女性になる席)が35.9%、「DOME/ReBorn」(シェル型・完全個室感覚のシート)が27.7%と続いた。快適性・安心感・プライバシーを重視するニーズが幅広く見られた。

担当者コメント

 同社の販売企画担当者は今回の調査結果を受け、次のようにコメントした。

 「今年の夏休みは、物価高騰や海外旅行費用の上昇、都市部を中心としたホテル料金の高騰や予約難を背景に、旅行を諦めるのではなく、移動や宿泊の方法を工夫して旅を楽しむ傾向が強まっています」

 「今回の調査では、夜行バスは単なる交通手段ではなく、移動時間を休憩時間として活用し、旅先で過ごす時間を最大化する『バス泊』という新たな旅行スタイルとして支持が広がっていることがわかりました。WILLER EXPRESSは、カノピー付きシートや女性安心シート、プライバシーに配慮した車内環境などを通じて、快適性と安心感を追求したサービスを提供するとともに、『バス泊』という新たな旅の選択肢を提案し、これからもお客様の自由で豊かな旅を支えてまいります」

 同社は今後も定期的なアンケート調査を通じて利用者の実態とニーズを把握し、安心・安全なサービスの提供に取り組むとしている。

 
 

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