写真左から、鶴岡座長、金子国土交通大臣、宿利会長
一般財団法人運輸総合研究所(JTTRI、会長:宿利正史、所在地:東京都港区)は7月7日、「日本経済を支える国際海上輸送ネットワークの戦略的確保に関する提言」を金子恭之国土交通大臣に手交した。
この提言は、「いかなる事態に至っても『重要な貨物の輸送を止めない』ための必要な政策と備えの具体化」を求めるもの。2026年6月26日に発表された提言書を、政府における具体化に向けて大臣に直接届けた。

写真左から、鶴岡座長、金子国土交通大臣、宿利会長
宿利会長が訴えた「戦略的確保」の必要性
当日は、宿利会長とともに、提言のとりまとめにあたった「我が国経済を支える国際海上輸送ネットワークの戦略的確保に関する研究調査委員会」の座長を務める鶴岡公二運輸総合研究所理事・一般財団法人国際情勢研究所所長が同席し、提言の概要説明と意見交換を行った。
宿利会長は、主要物資の貿易のほぼ全てを国際海上輸送に依存している日本の経済社会及び経済安全保障を支える基盤として、海事産業基盤、港湾、制度・国際連携基盤を戦略的に確保することが重要だと強調。政府が関係業界と連携し、提言の内容を実行していくことを求めた。
金子大臣「まさに今やらなければならないもの」
金子大臣からは、直近のホルムズ海峡の事実上の封鎖事案や、政府の戦略17分野に「造船」と「港湾ロジスティクス」が含まれていることにも触れた上で、「本提言の内容は、エネルギーや食糧など日本の命運を握る国際海上輸送を確保していくために検討された、まさに今国土交通省がやらなければならないものであり、これも踏まえて政府として国際海上輸送ネットワークの強靱化に必要な施策に取り組んでいく」との応答があった。
関係省庁への提言手交の経緯
今回の大臣への手交に先立ち、運輸総合研究所は同提言書を段階的に関係者へ届けている。2026年6月25日には市川恵一内閣官房国家安全保障局長に、同6月29日には寺田吉道国土交通省国土交通審議官に、それぞれ提言書を手交している。
提言書の発表は6月26日で、運輸総合研究所のウェブサイト(https://www.jttri.or.jp/news/2026/20260626003361.html)に掲載されている。同日には、シンポジウム「海洋国家日本の経済安全保障戦略 その1〜日本経済を支える国際海上輸送ネットワークの戦略的確保に向けて〜」も開催された。
運輸総合研究所では、「引き続き、海洋立国日本の経済安全保障に直結する政策の実現に資する研究課題に取り組んでいく」としている。
運輸総合研究所について
運輸総合研究所(略称:運輸総研、JTTRI)は、1968年10月に財団法人運輸経済研究センターとして設立。1991年2月に米国ワシントンD.C.に「ワシントン事務所」(現ワシントン国際問題研究所)を設置し、1998年4月に財団法人運輸政策研究機構に改称。2012年4月に一般財団法人に移行し、2016年6月に現名称となった。2021年4月にはタイ・バンコクに「アセアン・インド地域事務所」を設置している。
所在地は東京都港区虎ノ門3丁目18番19号UD神谷町ビル。役員は代表理事・会長の宿利正史氏、理事長の和田浩一氏、所長の屋井鉄雄氏、専務理事の佐々木良氏。職員数は国内(本部)77名、ワシントン国際問題研究所11名、アセアン・インド地域事務所8名(いずれも2026年7月1日現在)。日本財団の助成を受けて活動を行っている。




