「うちの地域には何もない」を世界が憧れる観光地へ――アドベンチャーツーリズム・アカデミー第4期、今秋開講


 一般社団法人日本アドベンチャーツーリズム協議会(JATO、東京都港区、代表理事・大西雅之)は7月7日、インバウンド誘致に特化した人材育成プログラム「アドベンチャーツーリズム・アカデミー 高付加価値体験プロデュース実践講座」2026年度第4期の受講生募集を開始した。

 開講は2026年9月9日(水)。全14回(講義11回+ワークショップ3回)のオンライン形式で、受講料は280,000円(JATO会員は230,000円)。申し込み締め切りは9月8日(火)だ。

 本アカデミーは2023年4月、JATO・日本航空株式会社・株式会社JTBの3者による共同事業として創設。第1期から第3期までに70名の修了生を輩出しており、今期は内容をより実践的にアップデートして臨む。

 

オンライン講座の満足度98%、修了生70名

 第1期から第3期の修了生を対象とした満足度調査(n=36)では、過半数が「とても満足」と回答し、全体で98%が「満足」と答えた。

 受講生からは具体的な声も寄せられている。

 「各先駆的な専門家の講師の方から直にお話を伺い、大変有益な機会を頂きました。地域の核となるような方に受講して頂くと更に効果が高まると思います」(第2期・旅行会社・宮城県・男性)

 「非常に興味深い内容が多く、大変勉強になりました。ATの考え方は地方における持続可能なインバウンド誘客には欠かせない要素だと思いますので、今回の講座を参考にして、誘客の試みを深化させていく所存です」(第1期・旅行会社・福岡県・男性)

 「アドベンチャーツーリズムの全体像が見えました。どういう形でツアーを作ればハイエンドなインバウンド旅客に響くツアーが作れるかのヒントが得られました」(第1期・個人事業主・大分県・男性)

 「リアル講義は平日の15時~だったため、業務との調整が出来ず参加出来ませんでしたが、アーカイブ動画で受講出来た事、講師への質問と回答もいただけ有意義でした。フィールド研修も仕上げの意味で有意義でした」(第3期・ガイド兼ガイド会社代表・宮城県・男性)

 「類似するテーマを深掘りしつつ、どの講座も重複している感じもせず、すべて楽しく参加させて頂きました。全体コーディネートに感謝いたします」(第2期・旅行会社・京都府・男性)

第3期フィールド研修は北海道阿寒・弟子屈地域で実施、満足度100%

 2026年2月24日から26日にかけて、オンライン講座修了生を対象としたフィールド研修が北海道の阿寒・弟子屈地域で行われた。希望者のみの参加で、別料金。

 初日は川湯温泉で座学とフィールドワークを実施した。環境省の岡野氏による国立公園の取り組みに関する一般講座、川湯温泉で地域おこしに尽力する木名瀬氏によるフィールドワーク、そして釧路川源流ネットワークの仕組みを学ぶ内容で構成。

 2日目は早朝から釧路川源流カヌー体験をスタート。屈斜路湖からのツアーで、道東の自然のポテンシャルを参加者が直接体感した。阿寒湖ではボッケの森スノーウォークに参加し、凍った阿寒湖上にも足を踏み入れるなど、ATガイドのスキルを体験。ガイドの高田氏を囲んでのディスカッションも行われた。2日目夜は宿泊施設「阿寒テラス」内リビングでBBQ懇親会が開催された。

 3日目午前中は、自らの地域のロードマップを磨き上げるワークショップを実施。オンライン講座を通して作成した各自のロードマップを、フィールドワークの学びを通じて深化させるプロセスを踏んだ。午後、空港で解散した。

 参加者の満足度は100%。

 「時間構成や進行もタイトでは無く、ゆったりしており心地良かったです。アクティビティ体験後のガイドとの意見交換は、ふりかえりの意味でも素晴らしい。夕食兼ねた懇親会も良かった」(ガイド兼ガイド会社代表・宮城県・男性)

 「阿寒の自然資源を体感することが出来たこと、また地域事業者の方々の取り組みや抱えてる課題感を実際に聞くことができ、航空会社としてどのような形で地域に貢献できるのか考えやすくなりました」(航空会社・東京都・女性)

 「広島・東北の多くの方とは違く、北海道の自然を活かした静かなガイディングをしていて、こういうガイドもあるのかと感銘を受けた」(地域おこし協力隊・宮城県・男性)

第4期の新機能――講義時間拡大、夜間ワークショップ、新講師2名を招聘

 第4期では複数の点で内容がアップデートされた。

 まず、地域でAT事業者として活躍する2名が新たにオンライン講座の講師として加わる。インアウトバウンド東北取締役の後藤光正氏と、奥ジャパン株式会社ゼネラルマネージャーの川口浩司氏だ。

 受講生同士のワークショップ回が計3回設定されたことも新しい試みだ。そのうち2回は平日昼間に業務を抱える受講生でも参加しやすいよう、夜間開催とした。

 講義時間も従来の1時間半から2時間に拡大。講義後の30分を出席者によるグループワークの時間として設定し、講義内容を深める機会とした。

 講座全体の構成は、11名の講師によるオンライン講座11講座にワークショップ3回を加えた計14回。開催期間は2026年9月から12月にかけて。受講料は280,000円で、JATO会員は230,000円となる。

対象者と講座の特徴

 本講座が推奨する対象者として、アカデミーは以下を挙げている。

  • インバウンド対応コンテンツを開発したいDMOやDMCの関係者

  • インバウンド誘致による地域活性化をミッションとする自治体の観光課担当者

  • インバウンドのポテンシャルを感じている旅行会社関係者や起業を検討している人

 講座の特徴として示されているのは、「国内外で実績を持つ専門家から、最新のインバウンド誘致ノウハウや成功事例を直接学べる」点、「持続可能な観光地域づくりをベースとした理論と実践を組み合わせたカリキュラム」、「現場での体験を通じてスキルアップを実現できる先進地域での実践的フィールドワーク」、そして「受講者同士や講師との繋がりを深め、相互に長期的なキャリアを支援し全国的なATネットワーク形成を支援」する点、の4点だ。

フィールド研修と無料オンラインサロンも

 オンライン講座修了者を対象として、別途申し込み・別料金でフィールド研修も実施される。AT先進地域である弟子屈・阿寒湖地域での実施が予定されており、地域の自然環境保護と活用について現地専門家による講義のほか、実際のアクティビティへの参加も含まれる。受講料はオンライン講座修了者向けで200,000円、JATO会員は180,000円。

 さらに、受講生は観光の最新トレンドに関する専門家の限定動画が視聴できるオンラインサロンを無料で利用可能だ。受講生以外が利用する場合は月1,000円となる。

 本講座の目的についてアカデミーは、「地域の多様なステークホルダーと協働し、価値ある体験を創出できる人材を育成すること。これにより、地域の魅力を最大限に引き出し、持続可能な観光を推進するリーダーの輩出を目指す」と説明している。

 アカデミー事務局の出口氏は次のようにコメントしている。「受講生からは、今後のビジネスに役立つ内容だったとのコメントを多数いただいています。フィールド研修も大変貴重な学びの機会になりました。本アカデミー運営により、地域の持つ素晴らしい魅力を世界に発信し、持続可能な観光の実現に貢献できる人材を養成し、かつ事業者連携のお手伝いをしたいと考えています。ぜひ一緒に学びましょう」。

 申し込み締め切りは2026年9月8日(火)。期限以降の入会も可能だが、入会以前の講座はアーカイブ配信での受講となる。

 問い合わせ先はアドベンチャーツーリズム・アカデミー事務局(担当:出口、deguchi826@tourism.jp)。申し込みページのURLはhttps://academy.japanat.org/。受講に関する個別のオンライン相談も無料で受け付けている。

 主催のJATOは東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター6F(株式会社JTB総合研究所内)に所在し、代表理事は大西雅之氏が務める。

 
 

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