JTBコミュニケーションデザイン(JCD)は、自治体やまちづくりに取り組む企業を対象に、住民の地域への愛着や誇り(ロイヤルティ)をデータで可視化する「地域版ロイヤルティ分析サービス」の提供を6月30日に開始した。人口減少、高齢化、都市部への一極集中など、地域がさまざまな課題を抱える中、分析サービスの提供を通じて、移住・定住促進や地域ブランド力向上、関係・交流人口の拡大など、持続可能な地域づくりを支援する。
分析サービスの三つの特徴は次の通り。
(1)ロイヤルティの数値化=住民の「将来意向(住み続けたい)」「推奨意向(良さを伝えたい)」「プライド(地域への誇り)」「意気(地域を応援する意識)」の4指標を複合的に分析し、地域へのロイヤルティの強弱を総合的に数値化する。
(2)感情因子の特定=地域との関係性を説明する12の感情因子(信頼安心、共鳴、親和性など)の中から住民のロイヤルティを高める感情を特定し、影響度を明らかにする。
(3)体験の発見=地域との関係性を説明する12の感情因子の中から住民のロイヤルティを高める感情を特定し、影響度を明らかにする。
さらに、住民を「地域コミット型」「静かな定住型」「関係重視の流動型」「静かな流動型」の4類型に分類。これにより住民のロイヤルティやロイヤルティ向上につながる感情や体験を客観的に把握でき、特性に応じた施策立案が可能になるとしている。
JCDは、「本サービスを通じて各地の自治体、企業、交通・流通事業者など多様な関係者と連携し、シティプロモーションや地域活性化、住民参加型まちづくりに伴走する」。すでにこの分析モデルを使用して、全国の複数地域の分析を始めている。その結果、ロイヤルティ形成につながる接点・体験には、地域によって傾向が異なることが確認できたという。
例えば、東京都のある区では、地域や商業施設が実施する交流イベントによる気付きの体験が地域との結びつきを強めていることが分かった。神奈川県のある市では、自然豊かな環境での子育て体験が地域への愛着につながっていた。「地域ロイヤルティ醸成には、地域特性に応じた好感体験の創出が有効であるということが示唆された」と指摘している。




