エクスペディア・グループは6月30日、アジア太平洋(APAC)地域の旅行市場の将来像を分析した調査レポート「Mapping the Future of APAC Travel」を発表した。旅行業界の専門家の65%が今後2〜3年で同地域の旅行需要が増加すると予測している一方、旅行者ニーズの複雑化や決済・テクノロジーに関する課題が成長リスクになっていることが明らかになった。
需要拡大への期待、インドとオーストラリアで特に高く
本調査は、オーストラリア、中国、インド、日本、タイの旅行業界関係者1,250人を対象に実施された。
APAC全域での旅行需要拡大に対する期待は総じて高い。旅行業界の専門家の65%が今後2〜3年で需要が増加すると予測しており、ロイヤルティ分野の専門家に絞るとその割合は78%に達した。
国別では、旅行需要の伸びへの期待がインドで82%、オーストラリアで76%と特に高かった。今後2〜3年で最も海外旅行者数の増加が見込まれる市場としてもインドが挙げられ、日本がこれに続く結果となった。インバウンド旅行については、インドと香港特別行政区が成長をけん引すると予測されている。
旅行業界の専門家の60%以上が、ラグジュアリー旅行、低価格帯旅行、ブレジャー旅行(ビジネスとレジャーを組み合わせた旅行)、APAC域内旅行の増加を見込んでいることも判明した。
決済手段の多様化、70%以上がBNPLなどの重要性を認識
需要拡大とともに、旅行者が求める体験も変化している。
調査では、旅行業界の専門家の60%が、現地で利用できる多様な決済手段の重要性が高まっていると回答した。さらに、70%以上が、BNPL(Buy Now, Pay Later)、グローバルカード、ロイヤルティポイント利用などの決済オプションが、現在の予約体験において重要な要素になっていると認識していることが分かった。
AIツールや新たなプラットフォーム経由の予約についても、59%が重要性が高まっていると回答。旅行計画や予約行動のデジタル化が進んでいる実態が浮き彫りになった。
ローカライズ不足・既存システム統合が成長の壁に
需要拡大への期待が高まる一方、運営面での課題を抱える企業も多い。
33%がローカライズされたコンテンツの不足を課題に挙げ、34%が検索エンジンやAIプラットフォーム上での発見性の低さを指摘した。また、35%が既存システムやその統合に課題を抱えており、新機能の導入を妨げている要因になっていると回答している。
AI活用の現状については、79%がすでに業務でAIを利用していると回答。97%が今後利用する予定であると答えており、AI活用への意欲は業界全体で極めて高い水準にある。一方で、AIを十分に活用するための体制整備を継続している企業が多いことも明らかになった。
「複雑さを解消し、パートナーが自信を持って拡大できる環境を」
エクスペディア・グループAPAC地域セールス担当バイスプレジデントのアイリーン・チャンは、今回の調査結果を踏まえ、次のように述べた。
「APACは世界でも成長が期待される市場である一方、非常に複雑な市場でもあります。需要の拡大は続いていますが、支払い、コンテンツ、テクノロジーに関する課題が依然として成長の障壁となっています。こうした複雑さを解消し、パートナー企業が自信を持って事業を拡大できる環境を整えることが重要です」
エクスペディア・グループは、旅行サイト、テクノロジープラットフォーム、AI機能を通じてパートナー企業を支援し、旅行者によりシームレスな体験を提供できる環境づくりを進めている。
エクスペディア・グループとは
エクスペディア・グループ(NASDAQ: EXPE)は、旅行者が世界をより自由に探索できるよう支援することを使命とし、世界中の旅行者とサービスをつなぐプラットフォームを展開している。信頼されるブランド、先進的なテクノロジー、自社で蓄積した豊富なデータを活用し、旅行者、パートナー、広告主を結びつけることで旅行体験のさらなる進化に貢献。主要コンシューマーブランドであるエクスペディア、ホテルズドットコム、Vrboの3ブランドに加え、世界最大級のB2B旅行事業および広告事業を展開している。70か国以上で数百万人の旅行者を支援しており、本社ウェブサイトはwww.expediagroup.comで確認できる。
調査レポート「Mapping the Future of APAC Travel」の全文は英語で公開されている。APAC地域における需要獲得に向けたエクスペディア・グループの取り組みについては、パートナー向けウェブサイトで詳細を確認できる。




