JALが「ランディングギア新工場」建設開始 羽田空港に次世代整備拠点、「技術の結晶」集約へ


 日本航空(JAL)は2026年5月19日、羽田空港整備地区内において航空機のランディングギア整備などを行う新工場(以下、ギア新工場)の建設を開始した。

 竣工予定は2027年12月末。これに伴い、JALはギア新工場に関わる不動産を保有する新会社「株式会社Landing gear Innovation Factory」を2026年6月8日付で設立した。

「飛行機の脚」を担う重要装備品の専門工場

 ランディングギアとは、離着陸時や地上を移動する際に機体を支える装備品だ。JALはこれを「飛行機の脚(あし)」と表現する。

 本工場で実施するオーバーホール整備(ギア整備)は、約10年ごとに航空機から取りおろして実施する大規模な作業だ。めっき技術やその代替となる次世代の溶射技術、特殊な金属加工、塗装、非破壊検査技術など、高度なノウハウと専門設備が不可欠な整備であり、JALは「まさに技術の結晶とも言える整備」と位置付ける。

 JALはこれまで50年以上にわたり大型航空機のギア整備を手掛け、世界有数のギア整備拠点として成長してきた実績を持つ。

機能集約と最先端技術の導入で三つの価値創造を目指す

 ギア新工場では、現在分散している機能を集約するだけでなく、多くの自動省力化設備や日本初導入の最先端技術設備を導入する方針だ。

 JALが目指すのは「世界の航空需要に応える次世代の中核拠点の構築」だ。この目標に向けて、ギア新工場における機能集約と最先端技術の導入により、以下の三つの社会課題の解決と価値創造を目指すとしている。

  • 技術力の継承と人財育成:JALが持つ熟練した技術力を次世代に継承

  • 生産性の向上:機能集約と最新設備による品質向上・生産効率化

  • 環境への配慮:環境に配慮した最新建屋の建設による環境負荷軽減

新会社「Landing gear Innovation Factory」の概要

 ギア新工場に関わる不動産を保有する新会社の概要は以下のとおりだ。

  • 名称:株式会社 Landing gear Innovation Factory(英文名:Landing gear Innovation Factory Co., Ltd.)

  • 所在地:東京都大田区羽田空港3-5-1

  • 代表者:代表取締役社長 川口雄太(かわぐちゆうた)※株式会社JALエンジニアリング執行役員と兼任予定

  • 設立日:2026年6月8日

  • 資本金:510万円

  • 株主構成:日本航空株式会社100%

ギア整備の実施はJALエンジニアリングが中心に

 ギア整備の実際の作業については、引き続きJALグループの航空機整備を担う株式会社JALエンジニアリングが中心となって実施する。

 JALは「日本の空と世界の空の安全に貢献するとともに、日本の航空産業の発展に寄与してまいります」としている。

 50年超の整備実績を誇るJALが、最先端技術と機能集約によって次世代のギア整備体制を羽田空港に構築する。2027年12月末の竣工が注目される。

 
 
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