福岡県・原鶴温泉で筑後川の川開き、鮎漁解禁-温泉旅館協同組合がイベント開催


「鵜飼」披露の様子

「鵜飼」披露の様子

 福岡県朝倉市の原鶴温泉旅館協同組合(井上善博組合長=全旅連会長)は5月20日、筑後川の鮎漁解禁に伴い「筑後川川開き神事」と花火大会を開いた。当日の川開き神事には、中島秀樹・朝倉市長や国土交通省九州地方整備局筑後川河川事務所、福岡県観光局長など関係者約30人が参列し、河川と漁の安全を祈願した。

 主催者あいさつで井上組合長は、過去10年で4度の浸水被害に見舞われた原鶴温泉の苦難の歴史を振り返りつつ、昨年朝倉市により念願の排水ポンプが設置されたことに謝意を表明。「今後はインバウンドを含めた誘客も強化し、温泉地を核とした地方創生戦略に取り組む。旅館は地域のショーケースだ」と力強く語った。担い手不足に直面する伝統の鵜(う)飼についても、周囲の支えに感謝しながら地域を盛り上げる決意を示した。

 神事後、関係者や報道陣らを乗せて伝統の鵜飼が披露された。現在、原鶴温泉の鵜飼を支える鵜匠はわずか3人と後継者不足が深刻だ。

 この道50年を迎えるベテラン鵜匠の梶原日出夫さん(70)は、九州北部豪雨による筑後川の土砂堆積に対し、国交省による毎年の浚渫(しゅんせつ)協力があるからこそ鵜飼が存続できていると感謝を述べる。「後継者育成に加え、約5カ月間の事業期間以外の通年化が課題。将来は法人化し、筑後川のアクティビティ事業として永続させたい」と未来への夢を語った。

 また、中堅鵜匠の臼井信郎さん(41)は「伝統の手法で鮎を捕る躍動感を子どもに見せたいという家族連れも多い。普段の夜間運航の幻想的な雰囲気も貴重な思い出になるはず」と語り、この日活躍した6羽の鵜を労いながら初夏の本番へ意気込みを見せた。

 今年の「鵜飼鑑賞屋形船」は6月5日から9月30日までの金・土・日曜日に運航される。

 同日午後8時からは川開き花火大会が盛大に催された。旅館組合有志らの手で環境整備された河川敷には60店を超える露店が立ち並び、多くの見物客で活気に満ちあふれた。昨年の6年ぶりの復活に続き、2年連続の開催を祝う2千発の花火が初夏の夜空を華やかに彩り、観客から大きな歓声が上がった。

 【後田大輔】

「鵜飼」披露の様子

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