能登復興へさらなる連携を誓った加賀屋の渡辺社長(中央右)と木曽路の中川社長(中央左)
石川県・和倉温泉の加賀屋(渡辺崇嗣社長)と、しゃぶしゃぶ・日本料理店を運営する木曽路(中川晃成社長)は6月1日から、復興支援に向けた連携事業の第1弾として、加賀屋監修の弁当「初夏の旬彩膳」を販売する。これに先立ち20日、東京都内で共同記者発表会を開き、両社長が連携に至った経緯や今後の取り組みについて説明した。
両社は今年3月、復興支援に向けた連携を発表した。連携の経緯について中川社長は、「渡辺社長が能登半島地震後の厳しい状況下で社長へ就任され、伝統を未来へつないでいこうとする姿勢に大変共感した。お互いに未来や次の世代のために何かできないかと考えた」と述べた。一過性の連携ではなく、日本の食文化やおもてなし文化の継承・発展につながる持続的なパートナーシップとして位置付けている。
加賀屋が運営する「加賀屋」をはじめとした旅館4館は、地震の影響で休業を余儀なくされており、3館に集約した上で、2027年度中の営業再開を目指している。
渡辺社長は、「今、一番心配なことは風化だ。能登や加賀屋の名前が忘れ去られてしまうのはつらい。木曽路の店舗やスタッフを通じて、復興に向けて取り組んでいることや、懸命に頑張っている姿を発信する機会になれば」と連携に期待を寄せた。
販売する弁当は、木曽路で長年親しまれてきた松花堂弁当に、加賀屋のテイストを取り入れた和風弁当。能登牛コロッケや金時草のお浸しなど能登の食材を盛り込み、まるで旅館の卓上で味わうかのような彩り豊かな仕上がりとした。

加賀屋監修の弁当「初夏の旬彩膳」
価格は税込み3564円。テイクアウト専用で、木曽路全126店舗などで7月15日まで販売する(3日前要予約)。また、加賀屋で使用していた約器9千枚を提供皿などとして一部店舗で活用するほか、「あかもくドレッシング」など加賀屋のオリジナル商品4品を全店舗で販売する。
今後は新たな弁当開発に加え、能登の食材を使用したメニュー開発なども検討。人材面ではすでに料理長や接客責任者の交流を始めており、加賀屋と取引のある能登の食品関連事業者と木曽路との新たな連携についても今後、連携を模索していく予定だ。
【溝部あゆ美】

能登復興へさらなる連携を誓った加賀屋の渡辺社長(中央右)と木曽路の中川社長(中央左)




