海外から帰国する際に羽田空港・成田空港をはじめ、主要空港では、税関検査前に紙の税関申告書に代わってオンラインで申告書を作成することができる「Visit Japan Web」に登録しておくと、機内や到着時の空港で紙の税関申告書を書く手間が省かれる。年に数回など海外へ出かける人にとっては非常に便利であるが、たまにしか海外へ出かけない人にとっては最初にアカウント登録が必要な点も含めて面倒なので、今まで通りに紙で提出する人も多い状況が続いている。
私自身は海外へ渡航することが多く、非常に重宝している。前回の登録情報を反映することができ、入国日や便名、搭乗地などの情報を入れて、税関に関する質問項目に回答するだけなので、慣れると2~3分で入力を完了することが可能だ。いつでも入力可能なので、現地滞在中のホテルや帰国便に搭乗する直前の時間などで登録することが多い。
登録を終えて、羽田空港や成田空港に到着した後、税関検査前に専用の端末でパスポートをスキャンして、事前に税関申告書に書かれている内容と同じものをスマートフォンで入力した後に表示させることができるQRコードをかざし、さらに専用端末で写真撮影が行われる。
この手続きを済ませた人は電子登録者専用のルートを利用することが可能となっている。この手間も面倒と思う人も多く、紙の申告書で引き続き申告したり、「Visit Japan Web」には登録しているが、有人の税関検査台に向かう人の姿も見られる。
個人的な感想としては、羽田空港については、専用端末が預け荷物の受け取りする場所や入国審査前に設置されており、預け手荷物が出るまでの時間を使って専用端末での手続きが可能なので時間的なロスが少ないが、特に面倒だと感じるのが成田空港。専用端末の手続きが、預けた荷物をターンテーブルから受け取った後、電子登録者専用のルートに入ってから専用端末があり、大きな荷物を横に置いての手続きが面倒であるとともに、混んでいる時においては羽田空港同様に預け手荷物を待っている時間で手続きをできるようにしてほしいところである。
また専用端末の行列を減らすべく、さらなる台数の増加も願うところである。ITを活用することで利便性が大幅に向上するとともに、人手不足の部分でも効果が期待できるはずなのだが、空港の専用端末の前や電子申告者ルートに係員が多く配置されており、人手不足の解消にはつながっていない。
日本の税関審査レベルを下げずにIT化による効率性のアップにつながる形に期待したいところだ。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)




