【特集】中国・江西省への旅 陶芸を体験・学び、「美しい田舎」に癒やされる


山の斜面に広がる篁嶺の古民家群。「晒秋(さいしゅう)」と呼ばれる農作物の天日干しの風景も

山の斜面に広がる篁嶺の古民家群。「晒秋(さいしゅう)」と呼ばれる農作物の天日干しの風景も

 中国・江西省は中国大陸東南部、長江の中下流南岸に位置。東に浙江と福建、西に湖南、北に湖北と安徽、南に広東の各省と接する内陸の省だ。省都の南昌、陶磁器の産地・景徳鎮などのまちや、世界遺産にも登録された廬山(ろざん)、三清山などの自然をはじめ、見るべきものが多い。「中国で最も美しい田舎」とたたえられる婺源(ぶげん)、篁嶺(こうれい)は近年、人気急上昇中の観光スポットだ。





【南昌】江西省の省都 省観光の玄関口

 江西省の省都であり、省観光の玄関口。紀元前201年に築城が始まったとされる歴史あるまちだ。

 日本からは上海または北京経由で訪れるのが一般的だ。上海から南昌までは高速鉄道でおよそ2時間30分から3時間。本数が多く、最もポピュラーな交通手段といえる。飛行機ならおよそ1時間30分。

 北京からも高速鉄道で約6~7時間、飛行機では約2時間30分で結ばれる。

 市内の主な見どころは、「江南三大名楼」の一つ「滕王閣(とうおうかく)」、中国共産党が武装蜂起した「八一蜂起記念館」、明清代の著名な画家・八大山人の隠居処「青雲譜」。

滕王閣
滕王閣

【景徳鎮】「磁器の都」で陶芸の学びを

 省の東北部にある千年以上の歴史を持つまちで、「磁器の都」と称される。広東省の仏山鎮、湖北省の漢口鎮、河南省の朱仙鎮とともに、中国の「四大名鎮」と呼ばれる。

 北宋景徳元年(1004年)から宮廷のために磁器を焼成。その歴史は清の時代(1644~1912年)まで、900年以上にも及ぶ。磁器の焼成は今日に至っても絶えることなく続き、世界からあまたの「景漂」(景徳鎮を目指してやって来る人)がこの地を訪れる。2027年のユネスコ世界文化遺産登録の有力候補とされる。

 古代の陶磁器焼場、陶磁器の手作業場を展示し、陶磁器の歴史をアピールする「陶磁歴史博物区」は景徳鎮観光で欠かせないスポットだ。

 陶芸を体験し、学ぶのに格好のデスティネーションといえる。

陶磁器制作の様子
陶磁器制作の様子

【廬山】「中華十大名山」 屈指の避暑地

 省都の南昌から車で約1時間半。中国屈指の景勝地かつ避暑地で、「廬山国立公園」として1996年、ユネスコの世界文化遺産に登録された。2003年に「中華十大名山」の一つに選ばれている。

 99の峰があり、主峰の大漢陽峰は標高1474メートル。1千メートル級の峰が連なり、眼下に雲海が広がるその仙境的景色に多くの著名人が魅了され、唐代の詩人・李白は3千尺という落差の大きな滝を眺めて「飛龍直下三千尺 疑うらくは是れ銀河の九天より落つるかと」との有名な詩を残している。

 夏でも涼しい気候から、避暑地として定着。20世紀に入り、廬山観光の拠点・牯嶺鎮(これいちん)には多くの要人や海外の国が別荘を建築した。山中には観光客向けの宿泊施設や、雄大な景色を眺めるロープウエーが整備されている。

眼下に雲海が広がる
眼下に雲海が広がる

【三清山】特異な姿見せる「道教の聖地」

 省の東北部、浙江省との省境近くにそびえる。「三清山国立公園」として2008年、ユネスコの世界自然遺産に登録された。

 玉京峰、玉華峰、玉虚峰という三つの峰があり、主峰の玉京峰は標高1819メートル。花こう岩で形成された岩山と石柱が織りなす特異な姿を見せる。主峰から眺める日の出が美しく、登山者を魅了する。

 歴代の道家の修行場所で、「道教の聖地」といわれる。三清山の名前も道教の3人の神様「玉清」「上清」「太清」を表しているという。

林立する石柱
林立する石柱

【婺源】百年の古民家と美しい菜の花畑

 南昌から高速鉄道で約2時間、車で4~5時間。「中国で最も美しい田舎」と称される。

 明清時代に建てられた、白い壁と青黒色の瓦が特徴的な「徽派(きは)建築」の民家が立ち並ぶ。昔ながらの古い街並みが今も大事に残されている。

 春になると10万畝(約6667ヘクタール)の菜の花畑が満開を迎える。折り重なって咲き乱れる菜の花の海、百年の歳月が染み込んだ漆喰の古民家―。これら水墨画のような田園風景が訪れた人たちを魅了する。開花は3月中旬から4月上旬。美しい景色をSNSにアップしようと近年、訪れる客が急増している。

徽派建築の民家が並ぶ
徽派建築の民家が並ぶ

【篁嶺】斜面に開けた古民家と棚田

 婺源のまちからおよそ40キロ。車で1時間ほどの浙江省との省境に近い山の斜面に開けた580年余りの歴史を持つ古村。現在、観光地として整備され、婺源からの半日コースとして定着している。

 斜面には徽派建築の古民家とともに、「世界十大棚田」と呼び声も高い広大な棚田が一面に広がる。婺源と同様、菜の花が満開となる春がベストのシーズンだが、紅葉と、「晒秋(さいしゅう)」と呼ばれる、収穫した農産物を天日干しにする風景を見られる秋も訪れるのにおすすめだ。集落までロープウエーが整備され、楽に移動できる。

棚田と菜の花畑
棚田と菜の花畑

山の斜面に広がる篁嶺の古民家群。「晒秋(さいしゅう)」と呼ばれる農作物の天日干しの風景も
山の斜面に広がる篁嶺の古民家群。「晒秋」と呼ばれる農作物の天日干しの風景も

■お問い合わせ

中国駐東京観光代表処https://www.cnto-tokyo.jp/
MAIL: cnta.tokyo@gmail.com
TEL: 03-3591-8686
FAX: 03-3591-6886


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