公益社団法人日本観光振興協会は4月27日、「経済財政運営と改革の基本方針2026」(骨太方針2026)に向けた提言を村田茂樹観光庁長官に提出した。観光を「賃上げ、投資立国、地方創生2.0、DXといった政府全体の成長戦略における分野横断的な基幹戦略産業」として位置づけるよう求める内容だ。
観光庁長官に直接提出
提言の提出にあたり、日本観光振興協会の西松千鶴子企画委員会委員長(株式会社JTB取締役専務執行役員ツーリズム事業本部長)、最明仁理事長、長谷川豊副理事長の3名が観光庁を訪問。村田長官に対し、提言のポイントを直接説明した。
なお、日本観光振興協会の会長は菰田正信氏(三井不動産株式会社代表取締役会長)が務めており、本提言は同協会の企画委員会が取りまとめたものだ。
提言の背景 第5次基本計画の位置づけを受けて
提言が行われた背景には、2026年4月にスタートした国の第5次観光立国推進基本計画がある。
同計画の中で、観光は「地域経済・日本経済の発展をリードする戦略産業」と位置づけられた。これを受け、同協会は骨太方針においても観光を政府全体の成長戦略における基幹戦略産業として明確に位置づけるべきとの課題意識から、今回の提言をまとめた。
提言の骨子 総合・個別の2本立て
提言の内容は、「総合課題への対応」と「個別課題への対応」の2つの柱で構成されている。
総合課題への対応として掲げられた項目は以下の3点。
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観光産業の適切な位置付け
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国際標準・認証分野への参画
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国際観光旅客税の戦略的活用
個別課題への対応としては、以下の4点が掲げられた。
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オーバーツーリズムへの対応
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アウトバウンド促進による双方向交流の活性化
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国内観光の活性化
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観光人材の確保・育成と生産性向上
長官からの回答と意見交換
訪問の場では、西松企画委員会委員長が村田長官に対し提言のポイントを説明した。
村田長官からは、「本提言で掲げられた課題は十分理解しており、今後もしっかり取り組んでまいりたい」との言葉があったと、同協会は発表している。
また、中東情勢への懸念など、観光を取り巻く現状についても意見交換が行われた。

提言の全文・概要
提言の全文および概要は、日本観光振興協会の公式ウェブサイトで公開されている。
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日本観光振興協会公式サイト:https://www.nihon-kankou.or.jp/home/
同協会は「今後も国への提言活動をはじめ、各種事業の実施を通じて、観光を通じた日本経済の活性化に貢献してまいります」としている。
【提言の概要】
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提出日:令和8年(2026年)4月27日(月)
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提出先:村田茂樹観光庁長官
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提出者:公益社団法人日本観光振興協会(企画委員会)
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提言名:「骨太方針2026」に向けた観光産業としての提言
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主な提言内容:観光産業の適切な位置付け、国際標準・認証分野への参画、国際観光旅客税の戦略的活用、オーバーツーリズムへの対応、アウトバウンド促進による双方向交流の活性化、国内観光の活性化、観光人材の確保・育成と生産性向上





