「インフォメーションシステム」のイメージ
施設案内、サービス予約機能も
スマートボックス(本社・横浜市)は2009年の設立以来、全国の旅館・ホテルと自治体を中心に、遠隔多言語映像通訳やAIリアルタイム翻訳など、通訳・翻訳に関わる幅広いソリューションを提供する。今春には旅館・ホテルに特化した外国人客対応のインフォメーションシステムをリリースするなど活動を強化している。社長の三浦洋一氏にインバウンド対応の実態、新たなシステムの特徴を聞いた。

「インフォメーションシステム」のイメージ
――宿泊施設における「インバウンド対応の難しさ」とは。
三浦 「言葉の壁」による誤解が挙げられる。身ぶり手ぶりで何とか対応できる場面もあるが、文化的背景の違いから意図が正確に伝わらず、思わぬ誤解を招くケースが散見される。
本来であれば取り込みたいインバウンド需要に対し、外国語対応が追いつかず、取り込めない施設が多く見受けられるのが現状だ。
最近はSNSが施設全体の印象を決めることが多い。「おもてなしの心」を誤解のない形でSNSで伝えることも重要になっている。
――旅館・ホテルに特化したインフォメーションシステムを今春、リリースした。
三浦 インバウンドへの対応、アナログな業務体制の改善など、宿泊施設の喫緊の課題をDXで解決するものだ。
スマートフォンでのチャットのやり取りや館内施設の案内、各種サービスの予約受け付け、施設の混雑状況の案内などを行う。これらのやり取りや案内は130以上の言語に自動翻訳される。
内線電話や、施設の清掃状況をスタッフ内で共有する機能も備えている。顧客満足度の向上とともに、業務の改善に貢献する。
サービスを始めるに当たり、モニターやタブレットなど、新たな端末を導入する必要がない。QRコードを手持ちのスマートフォンに読み込むだけで、アプリのダウンロードも不要。低コストで、手間なく導入できる。
システムは施設の課題に合わせてカスタマイズできるので、ほかにもさまざまな効果が期待できる。
――御社はハイブリッド型多言語通訳サービス「ドコツーAI MIX」も提供している。
三浦 AIの音声認識によるリアルタイムの通訳に加えて、オペレーターがスマートフォンやタブレットの画面に登場して相手の言葉を直接通訳する機能も備えた「ダブル通訳サービス」だ。
基本的にネイティブスピーカーかつ、日本語能力試験でN1を取得したオペレーターが対応するため、即時性と品質、そして”顔が見える安心感”を備えている。無料AI通訳にありがちな誤訳もなく、宿泊施設や自治体を中心に支持を集めている。
インフォメーションシステムと併用いただくことで、外国人客に対してよりスムーズな対応が行える。
――今後の旅館・ホテル市場への取り組みと、日本の観光業の発展に向けてアドバイスを。
三浦 大手施設以外は、インバウンド対応がまだ十分ではないと見受けられる。弊社は「言葉こそが全てのコミュニケーションの出発点」と考えており、このインフォメーションシステムを水道、ガス、電気と同じレベルの”当たり前のインフラ”にしたいとの思いがある。その実現に向けて、今後も地道に告知と営業活動を進める。
政府は2030年のインバウンド観光客6千万人という目標を掲げている。さらに中長期では在留外国人が70年には1千万人規模になるという推計もある。今後、日本人だけを対象にした運営では経営が立ち行かなくなる時代が間違いなく到来する。
すなわちインバウンド対応が施設の未来を左右する。弊社のサービスが皆さまの「おもてなしの心」をしっかりお伝えし、皆さまの旅館・ホテル経営に少しでも貢献できれば幸いだ。
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本社=神奈川県横浜市中区住吉町4の45の1、関内トーセイビルⅡ▽資本金=3千万円(資本準備金含む)▽事業内容=遠隔通訳(TV電話・電話)、AI通訳・翻訳、動画吹替翻訳、労働者派遣など▽連絡先=電話045(228)9280。

三浦社長




