5月の連休明けごろから利用できる大露天風呂
「泥湯」の名は湯の色が濁っていることに由来するという。昔、病気に苦しむ乙女が恥ずかしくて透明の湯につかれないでいたところ、天狗(てんぐ)が現れ、白く濁った湯に変えた―。
「天狗の伝説が残り、当館近くの薬師神社には天狗の面が奉納されています。泥湯は歴史の古い温泉でかつては『安楽泉』と呼ばれ、地元の人たちを癒やしてきました。温泉成分の影響で故障が多いテレビなどの設備は客室にございませんが、温泉と自然をのんびりと楽しんでほしいですね」
秋田県湯沢市の泥湯温泉奥山旅館、代表取締役の奥山晃弘さんはそう話す。
源泉は3本で泉質が異なる。硫黄温泉の「天狗の湯」、硫黄温泉・硫化水素型の「川の湯」、単純温泉の「新湯」。浴場は大露天風呂、混浴露天風呂、女性専用露天風呂、男女別の内湯。昨年冬には、敷地内に貸し切り用の野天風呂も開設した。通年営業だが、大露天風呂は雪解けを待って5月の連休明けごろからの利用となる。
客室は9室。全て「和ベッド」タイプの客室で、檜(ひのき)風呂が付いた特別室が1室ある。各客室の名称は山菜の名前になっている。
「温泉が自慢の宿ですが、地元の旬の食材を中心とした料理も喜ばれています。献立は時期によって替わりますが、夕食は山菜やキノコ、イワナ、地元の皆瀬牛などに腕をふるいます。朝食には、秋田の食卓に欠かせない塩辛い鮭(さけ)『ぼだっこ』が並ぶほか、和食だけでなく、地元の農家のおばあさんが焼いた米粉パン、地元のイチゴなどを使った手作りジャムもご用意いたします」(奥山さん)。
栗駒国定公園内のブナの原生林などが広がる山奥にわずかに開けた小盆地に位置している。「日本秘湯を守る会」の会員宿で、全国各地から温泉好き、秘湯ファンが訪れている。
夏の観光であれば、奥山旅館に近い川原毛地獄に立ち寄りたい。日本三大霊地の一つで古くからの信仰の山。硫黄や水蒸気を噴出する山肌は地獄を思わせる。遊歩道を歩くと、温泉が流れ落ちる川原毛大湯滝があり、滝つぼなどが天然の露天風呂となっている。
【1泊2食付き2万1500円から(諸税別)】
【公式サイト】泥湯温泉 奥山旅館

5月の連休明けごろから利用できる大露天風呂




