ホテル経営に”伴走型再生”の新モデル 島田康平社長に聞く リロホテルソリューションズ


島田康平社長

宿泊施設をトータルサポート
業務効率化、コスト削減、経営改善まで

 会員制リゾートホテル事業を展開しているリロバケーションズは昨年3月、旅館・ホテルの運営再生事業を担うリロホテルソリューションズを設立した。代表取締役社長に就任した島田康平氏に、新会社設立の狙いと、コンサルティング事業の特徴を聞いた。

 ――新会社設立の狙いは。

 主にインバウンドにより宿泊業界は活況のように見えるが、地方に目を向けると、コロナの影響などで資金面や経営面で悩んでいる施設は多い。

 親会社のリロバケーションズは全国約60軒の宿泊施設を所有し、25年間運営してきた。この知見を生かし、地方で困窮する宿泊施設を支援するために設立された。支援先が自社で行っていた業務プロセスを当社のような外部企業に委託することで、業務の効率化、コスト削減、ひいては経営の改善までを図ることができる。


グループが経営するホテル

 ――具体的な支援内容は。 

 ウェブ集客から現地でのオペレーション、人材派遣、システム導入まで幅広い。会社設立から1年半ほどになるが、現在全国約80施設のお手伝いをしている。

 ――提供するサービスで、他社との大きな違いは。

 マーケティングから現場オペレーション、バックオフィス機能まで全ての困りごとを解決できることだ。

 また、グループ会社リロクラブのサービス「福利厚生倶楽部」に入会している1250万人の会員基盤と、直営ホテルのリピーター約50万人を活用し、集客面でも貢献できる。ほかにも、金融機関、投資家との連携も進め、その施設に合った実践的な支援を提供している。

 当社グループは新築ではなく、中古物件のリノベーションを中心に運営を行い、90日間で黒字化を目指す方針を掲げている。提携先にもスピード感を持った改善提案を行っている。

 ――リロホテルソリューションズが目指すコンサル事業の姿とは。 

 コロナ禍を経て外部コンサルの役割は大きく変わった。現在の人手不足や光熱費・食材価格の高騰、さらにはオーナー構造の多様化などで、ホテル経営はかつてない混沌(こんとん)の時代になったといえる。この環境下では、現在主流のOTA運用などの部分的な支援や第三者として分析、助言をするだけのコンサルでは十分な成果は出せないと思っている。

 今、宿泊施設に求められているのは、現場を知り尽くした当社のような企業にしか持ちえない伴走力と実行力。最大の強みは、「昨日まで現場で実践してきた改善策」を即座に導入できる点だ。

 ――最後に、宿泊施設に向けてメッセージを。 

 今、助言しかできないコンサルは古いといえる。必要とされるコンサルは、現場を知り、現場を丸ごと支え、成果を出すパートナーだ。当社は、宿泊業界の新しい支援モデルを切り開いていく覚悟で、提携先の宿泊施設を全力で支援する。

 現在、これらのサポートを90日間無償で受けられるモニター企業を募集している。「ぜひ、問い合わせてほしい」と島田氏。

 問い合わせ先はTEL03(5155)5846。


島田康平社長

 
 
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