環境省は3日までに、2015年度の「温泉利用状況」をまとめた。それによると、16年3月末現在の温泉地数(宿泊施設のある場所)は全国で3155カ所となり、前年同月時点と比べ3カ所減っていることが分かった。
源泉総数は2万7214カ所で、同154カ所減。総数のうち、利用源泉数は1万7581カ所。自噴は4499カ所にすぎないが、前年度と比べると357カ所も増えている。対して、動力は同96カ所減の1万3082カ所。
未利用源泉数は1万55カ所で、うち自噴は3530カ所だった。温度別源泉数をみると、最も多いのは42度以上で、1万2395カ所となっている。25度以上42度未満は6834カ所、25度未満は3966カ所ある。
湧出量は自噴が毎分68万6427リットル、動力は同188万8240リットル。自噴、動力ともに減少しているが、特に自噴は約4万7千リットル減と減少幅が大きい。
宿泊施設数は同169軒減の1万3108軒だが、延べ宿泊利用人員は約1億3200万人で、約405万人の増加に。また、国民保養温泉地の延べ宿泊利用人員は約13万人増の885万6161人。温泉利用の公衆浴場数は22カ所減り、7864カ所となっている。
温泉地数を都道府県別にみると、最も多いのは北海道の245カ所。次いで、長野県(224カ所)、新潟県(153カ所)、青森県(133カ所)、福島県(132カ所)の順で、東日本が上位を占めている。最も少ないのは沖縄県の8カ所だった。
一方、源泉数では様相が変わる。大分県が4342カ所と断トツで、2位の鹿児島の2773カ所を大きく上回る。以下、静岡県(2263カ所)、北海道(2110カ所)、熊本県(1345カ所)、青森県(1084カ所)と続く。最も少ないのは温泉地数と同様沖縄県で、13カ所。
利用源泉数のうち、自噴の割合が大きいのは大分県(684カ所)、宮城県(635カ所)、北海道(389カ所)などで、自噴、動力を合わせた湧出量が最も多かったのは大分県で、毎分27万9462リットルだった。