12月の現状判断DI、サービスなど全て低下


 内閣府はこのほど、景気ウォッチャー調査の昨年12月分を公表した。同月の現状判断DI(季節調整値)は前月比10.1ポイント減の35.5と、2カ月連続で低下した。家計動向関連、企業動向関連、雇用関連の全てのDIが低下した。

 DIは宿泊、飲食、運輸など、地域の景気を観察できる人々に、3カ月前と比べた景気の現状について「良い」「変わらない」「やや悪い」など5段階で評価してもらい、結果を数値化したもの。

 家計動向関連では、サービス関連が19.9ポイント減の26.7、飲食関連が20.5ポイント減の15.4と大きく低下。小売関連も6.7ポイント減の37.6と低下した。

 2~3カ月先の景気に対する判断DI(季節調整値)は前月比0.6ポイント増の37.1。家計動向関連のサービス、飲食、小売関連は上昇。住宅関連と雇用関連は低下した。

 景気判断理由で観光関連の主な回答は次の通り。

 「Go To停止で売り上げは非常に厳しい。本業以外で売り上げを立てるしかない」(現状、悪、北関東、旅行代理店)。

 「10~11月ごろは少し回復の兆しがあったものの、新型コロナウイルスの感染者数増加によるGo Toキャンペーン一時停止の影響により、今月はさらに悪い状況となっている。団体関係の動き、大きな宴会等がほとんどなくなっており、非常に厳しい状況に陥っている」(現状、悪、南関東、都市型ホテル)。

 「Go Toトラベルキャンペーンの一時停止により、売り上げの見込みは全く読めなくなった」(現状、悪、四国、観光型旅館)。

 「新型コロナウイルス感染者数が増加し、Go Toトラベルキャンペーンも一時停止になったため、キャンセルも増加している」(現状、やや悪、九州、観光旅館組合)。

 「新型コロナウイルス感染の状況次第で変わるが、Go Toキャンペーンが再開しても、控えめな動きとなるのではないかとみている」(先行き、不変、東北、観光型旅館)。

 「Go Toキャンペーン停止の影響で2~3カ月先の予約もぱったりと止まり、宿泊客数も前年同期比で2割にも満たない状況である。新年以降も社会的、企業的な行催事もほとんどが中止となり、回復の兆しはみじんもなく全く見えてこない。手の打ちようがなく途方に暮れるばかりである」(先行き、悪、東海、観光型ホテル)。

 「Go Toトラベルキャンペーンの一時停止がいつ解除になるか分からず、新型コロナウイルスの感染拡大が収束するまでは、非常に厳しい状況が続くと予想される」(先行き、悪、近畿、観光型ホテル)。

 「ホテルの12月の販売室数は前年比21%増とプラスなのに対して、12月末時点での3月の予約室数は前年比53%減とマイナスに転じている」(先行き、悪、沖縄、観光型ホテル)。

 
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